家に一日こもりきりでした。
とても鬱々としていて、だるくて外に出かけることができなかったんです。
でも、故郷の母と電話していると、なんだか散歩にはいける気がしました。
「散歩行ってみようかな。」
そういう私に、母はいいじゃないと言いました。
「お母さんも朝散歩に行ったんやで。」と。
散歩に出かけるため、財布ポーチだけかけて。ハーフコートを羽織って外に出ました。
外は思ったより寒くて、(ダウンコートの方がよかったかな?)と思いました。
「あったかくするんやで」という父の声が聞こえた気がして「御免なさい」と呟きました。
(今日はお母さん、早く電話切りたそうだった)
(忙しいのかな。もっとおしゃべりしたかった。)
三十路の娘が甘えたところでうっとおしいだけなのかもしれません。
私はおしゃべりが大好きです。人とおしゃべりしてたいです。
でも今日はいちにち一人でほとんど喋ってません。つまんない。
(誰とも会わないこんな散歩で気分転換になるのかな)
ご近所付き合いでもあったら立ち話でもして気分転換になるのに。
急に開けて、畑が高いところから見えました。
なんだか叫びたい気分です。
(メンヘラだぞーー!!逃げろおおおお!!頼られたくないだろおおお)
心の中で叫びます。声には出しません、ご近所迷惑だから。
(そうか、私は私が後ろめたいのか)
(悪いことしてないからって、気に病むことないってわかってるのに)
それでも私は私が後ろめたい。
(きっと弱いところだから。精神病患者っていうのは、自分の弱みだから)
だからあんまり見せたくない。
(でも、見せないと)
見せないと、誰も助けてくれない。それに、こんな人間がいるって知ってもらいたい。
(頑張りたいのに、頑張れない人がいるんだぞ。)
(テープ起こしひとつできない人がいるんだぞ)
(明日、何にもできなくなるって怖くなる人がいるんだぞ)
(頼りたいのに頼れない人がいるんだぞ)
そこまで思って、なんだかふと心が私にいいました。
(帰ろうか)
自分の気持ちにこんなに寄り添ったのは久しぶりです。
いつも、一緒にいながら、あやして、ごきげんとって、ごまかしていたように思います。
私、もっと頼りたい。もっと助けてほしい。
それがわかっただけでよかったなと思います。