平成最後の「赤ひげバンク」ブログ更新です。

新緑のころ、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

                          【隠岐諸島 知夫村】

 

さて、新年号発表のニュースで少し薄れてしまった印象はありますが、

「医師少数県」のニュースも盛んに流れておりますね。

 

医師不足は今に始まった話ではありませんが、この手の話題において、

よく使われるのが「人口10万人当たりの医療施設に従事する医師数」です。

 

このシンプルな指標でみると、

島根県は人口10万人あたり「263.1人の医師数」となり、全国平均(217.5人)

を大きく上回ります

 

このように書くと、島根はまるで医師には困っていない、恵まれた地域である

ように映ってしまいます。

  

                          【松江市「塩見縄手」】    

                 

だがしかし、です。

 

対「人口」比になると、島根県のように人口が少ない県はどうしても優位に

なりがちで、必ずしも実情に即しているとは言えません。

 

医師数の多いエリアにあっても医師確保に苦戦している施設がありますし、

過疎化の進行が著しい地域であっても現状を維持するため、医師を募集して

いる施設があります。これは島根に限った話ではありません。

                          【大田市「掛戸松島」】

 

ご承知の通り、医師不足は「数」の問題では無く

偏在」が課題なのです。

 

この偏在を2036年度までに解消を目指している厚労省は、2019年2月18日、

医師需給分科会会合にて、現時点での都道府県や各地域の医師数の偏り

の度合いを示す「医師偏在指標」を公表しました。

 

上記の「人口10万対医師数」をベースに、医師の労働時間や性別、年齢別数

などを加味されたもので、より実態に即する指標になっています。

 

それでは、この新たな指標で「しまね」の姿を見てみましょう。

 

三次医療圏(ほぼ都道府県単位)ごとの数値をみると…

 

島根県は全国21位(235.9)と、これまた全国平均値(238.3)を上回っております。

医師少数県は、この指標の下位33.3%未満の16県を指し、島根県は該当しません。

 

ところが、二次医療圏(県内をブロック分け)ごとの不足医師数で比較すると…

 

全国の二次医療圏(335地域)において

 

〇出雲医療圏は全国7位、松江医療圏も77位

  ⇒「上位」グループで「医師多数地域」

 

□浜田医療圏は全国150位、益田医療圏は160位

  ⇒「中位」グループ

 

雲南(318位)、隠岐(307位)、大田(286位)は

    ⇒下位33.3%未満の医師少数地域

 

                          【雲南市「須我神社」】

 

以上のように分類され、はっきりと明暗が分かれます。

 

※注 2019/4/1現在、医師多数・少数の都道府県・2次医療圏の「候補」です。

 各都道府県で近隣地域からの流入、あるいは近隣地域への流出について

 調整を行った上で、医師多数・少数の都道府県・2次医療圏が『確定』し、

 2020年度から各都道府県で「医師確保計画」に沿った偏在対策が実行されます。

 出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208863_00010.html

 

地域一体で子育てに取り組んでいる「雲南

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医療機関も熱い街「大田

(関連記事 https://ameblo.jp/shimane-akahigebank/entry-12442697275.html

 

そして人情の島「隠岐

(関連記事 https://ameblo.jp/shimane-akahigebank/entry-12442697629.html

 

当ブログでもご紹介した通り、それぞれに特徴があり住みやすい街ばかり!です。

各エリアの求人など、詳しい情報は今後のブログでご紹介したく思っています。

 

医師少数エリアである「雲南・大田・隠岐」、全てに共通していることは2つあります。

 

・分業制ではないので、バラエティー豊かな症例が経験できる

・医療従事者と患者さんとの距離が近い

                         【西ノ島町「国賀海岸」】

 

各エリアとも病院の数は多くありません。患者さんを送る後方病院も無く、

基幹になる1つの病院が「全てを担う」ことで地域医療を支えています。

 

島根の住民の皆さまは、そのことを理解しておられます。大都市圏とは

比較にならないほど「協力的な環境」が整っています。

 

医師の皆さま、ぜひ島根の医師少数エリアをよろしくご検討ください!

たとえ『一時的』でも構いませんから!!

 

今後は大都市圏でも超高齢化を迎えます。一足先に「島根」を経験することで、

医師としての視野を広げて頂き、近い将来に備えて頂けるのであれば、こんな

にありがたいことはありません!「赤ひげバンク」を、有効にご活用ください!!

 

★島根県 オールしまねで若手医師のキャリアアップを支援します! 

       「しまね地域医療支援センター」 http://www.allshimane.jp/

 

☆島根県 「赤ひげバンク」特集 https://www.doctorcast.jp/pref/shimane/