相棒のワンシーンです。


〜中略〜
山路が記事を寄稿していた雑誌の編集部を訪れた右京たち。
編集長によれば、山路は「学芸会演技」、「B級グラドルに主演の価値なし」などかなり辛口のコメントで鳴らしていたようである。
しかも、山路はかなり執拗に記事対象となった人物を叩くのである。
その為に、相当の人間から恨みを買っているようだ。

と、其処へ「名前出して貰いましょうか、どうしましょう?」と編集者の1人が確認を求めて来る。
これを聞いた右京の目が光った。

特命係に戻った右京は甲斐に悲嘆に暮れる。
「近頃の若者は勉強するべきときにゴシップに興じている。困ったものだ」ソクラテスの言葉の引用だ。
それほど、人間とはゴシップ好きの生き物なのである。

山路の記事を収集した右京は、其処に女優の大倉奈津(中山絵梨奈)へのバッシング記事を発見する。






ソクラテスのトリプルフィルター



弟子の一人は、ソクラテスの友人がソクラテスの悪口を言ってたのを聞き、慌てて、ソクラテスに言った。

弟子     師匠、私はあなたにお話しすることがあります。あなたの知り合いがあなたのことを話していたのです。

ソクラテス  ちょっと待ってください。話す前に、これから私が言う3つの質問に答えてください。あなたが言おうとしていることが、絶対に正しくて、真実であると確信しましたか?
       (一つ目「真実」

弟子     いいえ。聞いたばかりなので。

ソクラテス  あなたが言おうとしていることは、良いことですか?
       (二つ目「善」
      
弟子     良いことではありません。

ソクラテス  あなたが言おうとしていることは、私のためになりますか?
       (三つ目「有益性」)

弟子     いいえ。何の役にも立ちません。


ソクラテス  では、それが真実でも、良いことでもなく、私に何の役にもたたないけれど、害はあるということですね?

ということで、ソクラテスは弟子の話を聞かなかった。

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哲学者によれば、これらはすべての人が何かを言う前に自分自身に問うべき質問です。

1つ目:これから言うことが本当に正しいかどうか?

2つ目は、これから言おうとしていることは良いことなのか、

3つ目は、それは役に立つことなのか、ということです。



うわさや真実ではない害のある無駄なメッセージには注意を向けるべきではないということ。これは、普通のうわさ話に言えることですが、ソーシャルメディアで目にするような情報にも言えることです。