死刑宣告を受け、自ら毒杯をあおるソクラテス(mikroman6 / Getty Images)



紀元前399年4月27日に古代ギリシアの哲学者ソクラテスが、時の権力者から死刑宣告を受け、刑の執行として自ら毒杯をあおり、死を選んだ日であることから、この日は「哲学の日」と呼ばれています。


ソクラテスは「正義とは何か」「勇気とは何か」などの対話や問答を通して、さまざまな人と議論を行いました。質問を重ねることで理解を深めていき、人々に「無知の知」の自覚を促し、人望を集めました。


その一方で、無知を指摘された人々からは憎悪され、数多くの敵もつくることとなりました。その結果、権力者からは人々を惑わす危険な人物とみなされ、裁判にかけられることになったのです。

裁判では、ソクラテスは自身の弁明(ソクラテスの弁明)を行い、自説を曲げませんでした。死刑執行が言い渡され、投獄されても、知への愛(フィロソフィア)と「ただ生きるのではなく、善く生きる」という意思を貫き、弟子たちから脱獄を勧められても断ったと言います。


ソクラテスは「結婚しなさい。良い妻を持てば幸せになるだろう。悪い妻を持てば哲学者になるだろう」という名言も残しています。ところが、そんな彼の妻・クサンティッペは、モーツァルトの妻、トルストイの妻とともに「世界三大悪妻」とされた人物でした。このことから4月27日は「悪妻の日」とも呼ばれています。