五島・小さな集落に160匹のこいのぼり 高齢化での「見納め」に惜しむ声【長崎】


5月5日の端午の節句を前に、五島市で160匹のこいのぼりが青空を泳ぐ勇壮な姿が見られます。

地域住民の高齢化などの影響で今年で見納めです。

住民たちがロープにくくり付けているのはこいのぼりです。

五島市富江町の琴石地区には15世帯18人が暮らしていて、2012年から毎年この時期に住民たちが市の内外から譲り受けたこいのぼりを揚げています。

過疎化が進む地区を活気づけようと13年間続けましたが、住民の平均年齢が82歳となり、今年で幕を下ろすことを決めました。

「ちょっとさみしいけれど仕方がない。いつまでもできないからね。もうみんな年寄りばっかりになってしもうてから」



住民たちが力を合わせてロープを引っ張ると・・・

160匹のこいのぼりが気持ちよさそうに泳ぎ始めました。

緑に囲まれた琴石地区に彩りを添えています。

「もっと子供がたくさん増えて、いっぱい見に来てくれますように」



「これで最後っていうのが悲しいです」



催しを先導する近藤洋市さん(80)

「13年間って長いようで、あっという間かな」「こいのぼりを揚げてたら他の部落から琴石に来てくれて活気がついて、あ~、揚げてよかったなって思います」



こいのぼりは5月10日ごろまで見ることができ、今後、他の地区から希望があれば寄付することにしています。



最近、よく目にしますよね。
たくさんの鯉のぼり。



甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり

開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり

百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり