有働由美子キャスター
「こちらのサイトを見てほしいんですが、『バドミントン』や『バスケットボール』などスポーツ競技が並んでいます。しかも、ピクトグラムは東京オリンピックと似た感じです。ほかに『チェス』『柔術』『相撲』など、今のオリンピックにはない競技もあります。これは『ワールド・フレンドシップ・ゲームズ』という、ロシアが自前で行う大会です。小栗さん、ロシアは何のためにこんな大会を行うんでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員長 日米の政治・外交に精通
「ロシアのある思惑が見えるんです。というのもこの大会、期間はパリ・パラリンピックの閉会式のわずか1週間後からモスクワなどで開かれまして、大会のサイトによると、現時点で70か国以上、8000人近くが参加する見込みだということです。また、優勝者にはオリンピックメダルとは違い純金でできたメダルのほか、オリンピックにはない賞金を出すということで、金メダリストには日本円にして約600万円を用意するということです(タス通信による)。さらに2年後の2026年には、ソチで冬季大会も予定しているということで本家のオリンピックをかなり意識していることがわかります(IOCによる)」

有働キャスター
「というか、対抗意識むき出しな感じですね」

小栗解説委員長
「そのパリオリンピックでは、ロシアはウクライナへの軍事侵攻を続けていることなどからロシアとしては参加できず、中立な立場の個人資格に限って参加を認めています。IOC(=国際オリンピック委員会)は19日、新たにセーヌ川で行われる開会式のパレードへの参加を認めないことを決めました。こうした中、ロシアにとっては、自前の大会というのは国内、そして国外それぞれに向けたメッセージがあるというふうにロシア政治に詳しい拓殖大学の名越健郎特任教授は指摘しています。まず、国内向けについては『オリンピックに国として出られないため、国旗・国歌が使えないということで不満が高まっている。独自の大会を行うということで国威発揚をはかる狙いがある』ということです。一方、国外に向けては『ロシアと親しい北朝鮮やイラン、さらには中国やインドなどにも声をかけて、参加してほしいと思っているのでは。西側諸国とは一線を画してスポーツの面でも新しい国際秩序を作ろうとしている』というんです」

有働キャスター
「スポーツをも使って世界を分断しようというふうに見えますよね」



これからの動向を

見届けたいですね。


参加国がいったいどこなのか?

ホントに行われるのか?


日本の立ち位置は?