NHKの番組『Dear にっぽん』で、らい病(ハンセン病)を患った家族の事を扱った番組をしていました。
父はある家族の存在を語ることなく亡くなった。息子はその理由を知りたくて、そして父の人生そのものを知りたくて、その足跡をたどり始めた。父が隠した”家族”の物語。

※NHK+で、観られますよ。



松本清張の『砂の器』の映画化


若かりし頃に観ましたし、小説も読みました。



ところでこの小説が1973年に映画化されたとき、問題が起きました。映画の終わりに、ハンセン病の親子が石を投げられて各地を転々と放浪する悲惨な場面が挿入されました。小説ではハンセン病のことは抑制的に扱われていましたが、映画ではハンセン病へのマイナスのイメージを印象付ける場面が加えられました。
 
 これに対して全国のハンセン病関係者は「差別を助長する」と抗議し、映画の最後に字幕を入れることになりました。
 
(字幕)――――――――――――――――――
 ハンセン病は、医学の進歩により特効薬もあり、現在では完全に回復し、社会復帰が続いている。それを拒むものは、まだまだ根強く残っている非科学的な偏見と差別のみであり、戦前に発病した主人公のような患者は日本中どこにもいない―――


でも、映像は

とても綺麗でした。







宮崎駿の『もののけ姫』でも

らい病(ハンセン病)を

扱って?ましたよね。



もののけ姫に出てくる「包帯の人」。

包帯ぐるぐるで武器を作っている姿が痛々しく、心に残ります。

実はこの「包帯の人」がハンセン病(旧らい病)であることは、監督の宮崎駿さんによって明かされています。

「もののけ姫」に患者を登場させた理由については、「武士や百姓(農民)だけでなく、歴史に消えた人、差別された人も描く自由な時代劇を作りたいと(考えた)」と明らかにした。




2019年1月27日、国立ハンセン病資料館では、ハンセン病資料館会開館25周年記念として、会館を支えてきた佐川修さんと交流の深かった宮崎駿監督が講演を行いました。

公演の中で、宮崎駿監督は、「もののけ姫」にハンセン病の患者を登場させた理由について、次のように語りました。

「ハッキリと業病といわれた病を患いながら、ちゃんと生きようとした人たちのことを、描かなければいけないと思ったんです」

宮崎駿監督は、約50年前、ハンセン病の療養施設の近くに越してきたそうです。



もののけ姫の包帯の人の長が口にした、話題のセリフがこちら。


「生きることは誠に苦しく辛い。世を呪い人を呪い、それでも生きたい」


このセリフが好きだという人が多いらしいです。


その中には、もののけ姫に出てくるセリフの中で一番好きだという人までいるとのことです。


「包帯の人」は名前で検索することもできない登場人物ですが、

そんな人が口にしたこのセリフが響く理由は、

それが、このストレス社会で、1日1日を必死に生き抜いている何者でもない自分達の心の声に共鳴するものがあるからでしょうか。





NHKの番組をNHK+で見てください。愛媛県鬼北町に関係のある人です。