部下のやる気を上手にコントロールするには?

脳は褒め言葉に弱い

個人で働いている人は別として、会社の仕事の多くはチームで取り組む。そこには仕事が速い人もいれば遅い人もいる。上司の管理能力が問われる場面だ。

「一番大事なのは上司が自分の脳を部下に押し付けないこと。脳はみんな違うのですから、それを見極めたうえで上手に付き合うのが大原則。職場というのは異脳種交流の場なのです」(本郷赤門前クリニック院長 吉田たかよし氏)



極端な言い方をすると、部下は平等に扱うな、と諏訪東京理科大学教授 篠原菊紀氏は言う。




「一人一人を平等に扱うのは人としては正しいけれど、個体差があるので、部下が今、何に対してやる気がわくのかを、ちゃんと把握できているかどうかが重要。新奇性の強い部下には新しい仕事を与えて、スケジュールも短く設定して、さっさと仕上げさせる。損害回避傾向の強い部下には最初の段取りはつけて始めやすくしてやるとか、パフォーマンスが上がるように対応を変える」(篠原教授)



部下のやる気をコントロールするのに欠かせない叱咤激励。たいがい褒めると成績が落ち、叱られると成績が上がる。でもそれは単なる平均回帰という気もするが、どうなのだろう。


「褒められると反応するのが線条体系。叱られたときに活動するのが扁桃体などの恐怖反応系。叱ると褒めるを比べると、叱るほうが効きます。ネガティブなほうが脳に約3倍残りやすい。ただし、副作用も大きい。管理をするうえで、部下を壊さないことは大前提なので、副作用を最低限に抑えることが優先されるので、バランスをとるためには一度叱ったら、その3倍くらい褒めないといけない」(篠原教授)


褒め方にもコツがある。まず褒めるのは素質・結果・成績ではなく、その行動・努力を褒めること。




「素質を褒めると、その素質よりももっと上のものが要求される場面に直面すると、チャレンジを避ける傾向が出てきます。努力を褒めていくと、難しい問題にもチャレンジしたり、失敗しても果敢に挑戦し続けることができる。つまり、結果や成績につながる行動を見つけ出して褒めるのが上司の能力ともいえます」(篠原教授)



集中しようとするときにカギを握る大脳基底核




線条体でのドーパミンの活動は、行動と報酬の繰り返しによって習慣化され、やる気が出やすくなる。線条体の活動は報酬が大きいほど活発になる。つまりご褒美は大きいほうが効くが、線条体の活動は報酬の増大とともに頭打ちになるから、大きな褒美を1回与えるよりも、小さなご褒美をこまめに与えるほうが効果的なのだとか。では、褒めっぱなしでいいのだろうか。



「サルを使った実験では、いつも必ず得られる報酬には慣れて、反応がなくなる。つまり報酬を与えられてもそんなにうれしくなくなってしまう。では、やる気を維持するためにはどうすればよいか。報酬は2回に1回くらいがいいということです。〈あれ? 褒められない〉という失意があったほうがドーパミン神経はきちんと反応し続ける。最初は立て続けに褒める必要がありますが、ある時点からは褒めたり褒めなかったりする。これは教育的効果ももたらして、ちょっと我慢する機会を与えると、セロトニン神経の活動が高まり、次の報酬をイライラせずに待てるようになる」(篠原教授)




仕事も恋愛も脳の働きは同じ。脳は押したり引いたりの駆け引きに弱いようだ。また同時進行で仕事をするほうが効率的でも、処理できるのはコレ、アレ、ソレ、その他のせいぜい4つが限度ということも知っておこう。



「4つを超えると脳のメモの空き容量がなくなる。失恋や借金を抱えている精神状態と同じで創造的なパフォーマンスが落ちる。脳の容量が空いていない状態のほうが向いているのは単純作業。余計なことを考えず、ひたすら入力する作業などには向いています」


(ネット引用)



♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋♌♋



やっぱり、人間の扱いは難しいですね。



飴とムチ



どう使いこなすか?ですね。




誉めてばかりでは、脳はマンネリ化してしまう。




叱ってばかりでもダメ。




5つ誉め 4つ励まし 1叱れ




何かの講習会で聞いたことばです。