飯田線は、国内屈指の秘境路線として、全国的にも広く知られています。


とくに田本駅は、断崖絶壁とトンネルに挟まれた秘境感が満喫できるうえに、秘境のど真ん中にある吊り橋からの絶景も堪能できる、秘境と絶景の二刀流駅です。



〜 田本駅(たもと)駅 〜


2023秘境駅ランキング第5位。


田本駅は飯田線秘境駅号の停車駅です。


飯田方面の景色。


豊橋方面の景色。

田本名物、断崖絶壁!


異常なほどの急勾配と高さを誇る、山側のコンクリート擁壁。


圧迫感と威圧感がハンパない!


ホームの幅もめちゃくちゃせまいので、普通に歩いているだけでも線路に落ちそうです。列車の通過時はご注意を!


田本駅の出入り口は、豊橋側のホームの端っこにしかありません。

小和田駅と同じく、田本駅も車で訪れるのは不可能です。

一応、正式な出入口なので、ちゃんと切符の回収箱が設置されており、秘境駅ならではの光景が味わえます。

出入り口から続く極狭(ごくせま)の通路は、トンネルの上に続いています。

秘境駅なので人と会う確率はほとんどありませんが、万が一、人とすれ違う状況になった場合は、お互いに道を譲り合いましょう。

階段を登り切ると、そこには素晴らしい景色が待っています。

田本駅と南信濃の山なみです。まさに絶景!

こうして見ると、田本駅の断崖絶壁ぶりがよくわかります。

田本駅を通過する、特急伊那路。

伊那路の走行シーンはこちらです。



〜 絶景の吊り橋、竜田(たつた)橋 〜

田本駅にはもう一つ名物があります。

天竜川に架かる絶景の吊り橋、竜田(たつた)橋です。

竜田橋に行ってみましょう。

トンネルの上で山道が二手に分かれます。

左に行くと田本集落、右に行くと竜田橋に行くことができます。

分かれ道を右に進み、竜田橋を目指します。

山道をひたすら進みます。

山道は、倒木や落石が転がっていたりするので、足元は十分に気をつけましょう。

トンネルの上から山道をひたすら歩き、絶景の吊り橋、竜田橋にたどり着きました。

下を流れる天竜川が丸見えですが、造りはしっかりしているので、それほど揺れはありません。

が、高所恐怖症の方が渡るのは、いささか厳しいかもです。

天竜川の上流側を望みます。まさに絶景!

秘境のど真ん中で絶景に囲まれながら、至福のひとときを過ごします。

下流側を望みます。天竜川はこの先の南宮峡と言われる景勝地へと続きます。

竜田橋は、秘境に架かる孤高の吊り橋。

秘境と絶景の二刀流が楽しめる田本駅は、秘境駅ランキング上位の実力を余すことなく発揮しています。

こちらは、竜田橋を渡りきった側から見る景色。竜田橋の左側に飯田線の鉄橋が見えます。

竜田橋は、列車がこの鉄橋を通過するときに、車内からも見ることができます。

が、トンネルとトンネルの狭間なのでほんの一瞬の出来事、いや、秒殺で通り過ぎますので、最新の注意が必要です!

竜田橋の右側には、山あいに架かる立派な道路橋も見えています。

長野県道1号飯田富山佐久間線の大沢橋です。
まるで天空の道路みたい。

後日、車で大沢橋に行ってみました。
まさに天空の道路です。

大沢橋から竜田橋を望みます。

ズームします。秘境のど真ん中にたたずむ竜田橋が確認できました。


〜 長野県道1号飯田富山佐久間線 〜

飯田富山佐久間線は、長野県の飯田市を起点とし、愛知県内を経て、静岡県の浜松市天竜区佐久間に至る主要地方道で、三県にまたがって天竜川にずっと寄りそっています。

県道のナンバリングは、それぞれの県でトップナンバーの1号を背負います。


三県連続で県道1号がつながるのは、全国的にこの飯田富山佐久間だけなので、わりと人気のある県道として知られています。


とくに、長野県内の天龍峡付近〜天龍村の平岡ダムまでの区間は、幹線国道なみに整備された快適道路で、トップナンバーにふさわしい風格を漂わせています。


逆に、愛知県の豊根村の富山地区(旧富山村)~静岡県の佐久間ダムまでの区間は、幅員狭小・離合困難な険道として、全国の険道ファンから熱い指示を受けています。


ちなみに険道とは険しい県道のことです。


飯田富山佐久間線の走破と合わせて、秘境駅めぐりをする方も多いそうな。



以上、秘境と絶景の二刀流駅、田本駅のご案内でした。


秘境駅巡りや秘境駅弁など、飯田線についての記事は、以下のリンクよりご覧になれます。

飯田線のブログへのリンクです。 

注)写真は小和田駅です。