飯田線は、国内屈指の秘境路線として、全国的にも広く知られています。


春や秋の行楽シーズンには、飯田線秘境駅号が運行され、連日超満員の観光列車として高い人気を誇ります。


本日は、春の飯田線秘境駅号の運転日。


飯田線秘境駅号は、魅惑の秘境駅にピンポイントで立ち寄ります。


豊橋を出発した後は、新城・柿平・東栄・大嵐・小和田・中井侍・伊那小沢・平岡・為栗・田本・金野・千代・天竜峡の各駅に停車して、終点の飯田に到達します。


豊橋から飯田まで、特急伊那路なら2時間30分ほどの道のりを、秘境駅号はその倍以上の5時間40分ほどかけて、のんびり飯田線を走行します。


一度は乗ってみたい列車ですが、チケットはいつも完売で入手はとても難儀です。


と言うことで、秘境駅号には乗らずに、豊橋駅から飯田行きの秘境駅号を追っかけます。


秘境駅号を追っかけながら、秘境駅号の撮影を行ないますので、乞うご期待!


いざ、豊橋駅へ。



まずは豊橋駅でのミッション開始。


7番ホームに、浜松からの普通列車が到着。373系の6両編成、特急型車両による普通列車で、乗車券のみで乗れる、とてもお得な列車です。


ネットの情報によると、普通列車の373系は、4番線に隣接する留置線に回送して車内清掃を行い、名古屋方の3両が秘境駅号、浜松方の3両が伊那路1号に分割されるそうです。

が、浜松方の3両は、7番ホームからそのまま普通列車浜松行きとして、スクランブル発車するみたい。

ちなみに、この日の東海道線は、豊橋駅〜岐阜駅間で車両点検のため、全面的に運転を見合わせています。

本来は伊那路1号となるはずの浜松方の3両は、切り離されて足早に豊橋駅を立ち去って行きました。


7番ホームに残った373系は秘境駅号か? はたまた伊那路1号か?

先に豊橋駅を発車するのは秘境駅号なので、この列車を仮の秘境駅号と命名。


仮の秘境駅号は、4番線に隣接する留置線に向かうため、7番ホームを発車。


4番線に隣接する留置線に入線します。


こちらの373系が秘境駅号なら、ここで準備をして、4番ホームに向かうはず。

が、仮の秘境駅号の到着とほぼ同時に、4番ホームには名古屋方面から別の373系が入線!


なに? あっちが秘境駅号?ってことは、今まで追いかけていた、こちらの373系は伊那路1号か? 


すると、4番ホームに停車していた373系がこちらに向かってきます。


どうやら秘境駅号ではなく、伊那路1号だったみたい。

伊那路1号は仮の秘境駅号の横を通り過ぎ、さらに浜松方面に移動して、4番線の線路上で待機。


留置線の373系はまだ普通列車ですが、これで間違いなく秘境駅号にチェンジするはず。


しばらくすると、待ちに待ったその瞬間が訪れます。

ヘッドマークのロールがぐるぐる回転。

普通列車のヘッドマークから、

秘境駅号のヘッドマークになりました。これで秘境駅号へのチェンジ完了。

秘境駅号はようやく準備が整いました。

多くの人々が待ちわびる4番ホームに向けて、留置線から移動します。ご挨拶の警笛を一発鳴らして4番ホームに入線。


こちらも4番ホームへ移動します。

発進スタンバイモードで待機中の秘境駅号。

皆さん、このアングルを狙っているので、人影をフレームに入れずに撮影するのは難儀です。

まもなく出発。発車シーンを狙う為、5番ホームに来ました。

秘境駅号は定刻通り9時50分に出発。お見送りの皆さんに、ご挨拶の警笛を一発鳴らしてゆっくり発車。豊橋駅を後にします。

秘境駅号の次の停車駅は新城駅です。

以上で豊橋駅でのミッションは完了。これより次のフェイズに移行します。


こちらの373系は、これから私が乗車する特急伊那路1号飯田行き。秘境駅号の出発から18分後の10時08分に豊橋駅を出発します。

先ほどまで秘境駅号を見送っていたギャラリーは全くいなくなり、4番ホームは何事もなかったように、いつもの静けさを取り戻します。

伊那路1号は、定刻通り豊橋駅を発車。


先発した秘境駅号を追いかけます。

本日はコンパートメントの指定席に乗車。

ほかに利用者はいないので、この4人席は貸切り状態です。が、混雑している時は相席となりますのでご注意を。

通路をはさんで反対側のコンパートメントも利用者はいないので、このスペースはとても快適な移動空間です。

一人ぼっちのコンパートメントは、孤独感も満喫できます。

飯田線は秘境を走ります。秘境を走る飯田線でのお楽しみと言えば、豊橋駅で販売している、こちらの飯田線秘境駅オリジナル弁当。

この駅弁、食べる前から並々ならぬ秘境オーラを漂わせています。まさに秘境駅弁!

秘境駅弁についてはこちらをご覧下さい。

駅弁を食べ終わるころに新城駅に到着。新城駅には先発した秘境駅号が停車しています。

伊那路1号は、新城駅であっさりと秘境駅号に追いつきます。

車内のデッキから秘境駅号を狙います。新城駅では、こちらの伊那路1号が皆さんの注目の的。

ホームにいる皆さんからお別れのお手振りをうけて、伊那路1号は新城駅を後にします。


伊那路1号は鳳来峡の渓谷に差しかかり、秘境駅号が立ち寄る柿平駅を通過します。

ゆっくり通過するかと思いきや、そのまま速度を維持してホームを通過。

駅名標が判別不能。


〜柿平駅〜

2023秘境駅ランキング第170位。

飯田線秘境駅号の停車駅です。


柿平駅は、近くを流れる宇連川のせせらぎが心地よい、とても静かなところです。

駅から徒歩2分で宇連川です。このあたりは、奥三河の景勝地と呼ばれる鳳来峡の渓谷です。

以上、柿平駅のご案内でした。


その後、秘境駅号が立ち寄る東栄駅を通過。


〜東栄駅〜

東栄駅の数百メートル先は静岡県で、愛知県で一番東の端っこにある駅です。


飯田線秘境駅号の停車駅です。


東栄駅は、びっくりするほど迫力がある駅舎がとても印象的です。この駅舎は、このあたりに古くから伝わる花祭の鬼の面をイメージしています。

以上、東栄駅のご案内でした。


乗車中の伊那路1号は、新城駅を発車して約50分ほどで中部天竜駅に到着。

中部天竜駅では、伊那路1号飯田行きと伊那路2号豊橋行きとのツーショットが楽しめます。

左側が伊那路1号飯田行き、右側が伊那路2号豊橋行きです。ちなみに秘境駅号は中部天竜駅には立ち寄りません。


〜中部天竜駅〜


中部天竜駅では、伊那路1号飯田行きと伊那路2号豊橋行きの列車すれ違いが行われます。


2番ホームに伊那路2号豊橋行きが到着。


伊那路2号は、伊那路1号飯田行きが来るまでしばし待機。


しばらくすると、1番ホームに伊那路1号飯田行きが到着します。


伊那路同士が同時に停車してすれ違いを行うのは、中部天竜駅だけです。


コラボを終えたら、伊那路2号が豊橋を目指してお先に発車。


続いて伊那路1号も、飯田を目指して中部天竜駅を後にします。


以上、中部天竜駅のご案内でした。


豊橋から乗車してきた伊那路1号とは、中部天竜駅でお別れです。

ここから先は、車で秘境駅号を追いかるフェイズに移行します。

実は、早朝に中部天竜駅に車で来て、飯田線で豊橋駅に駆けつました。


ここからのスケジュールと道のりは、かなりタイトです。まずは大嵐駅を目指します。

秘境駅号の大嵐到着は12時10分で、到着シーンに間に合わせることは無理ですが、大嵐発車は12時26分なので、それまでには大嵐駅に駆けつけたいところ。

途中で何事もなければ、大嵐駅へは1時間弱でたどり着けるはず。

降り出した雨の中、急ぎ足で愛車に乗り込み、中部天竜駅をテイクオフ。

5分ほど走ると佐久間ダムに到着。だいぶ雨足が強くなって来ました。

佐久間ダムの天端道路を渡ると、静岡県浜松市から愛知県豊根村に入り、愛知県道1号飯田富山佐久間線の、険道区間が始まります。

ここから豊根村の富山地区(旧富山村)までの約20キロ間は、酷道・険道愛好家から絶大な指示をうける、幅員狭小・離合困難な恐怖の道路が待ち受けます。

ちなみに酷道とは過酷な国道、険道とは険しい県道のこと。もちろん、この先は秘境なので民家は全く存在しません。

降りしきる雨の中、気合いを注入して佐久間ダムをスタート。

これより飯田富山佐久間線を北上します。

大嵐駅は、このダム湖のはるか先にあります。

すみません、険道区間の運転に集中していた為、道路状況の写真はございません。

佐久間ダムの湖岸道路と言われていますが、ほぼ林道なみの危険な道路なので、この険道の走破にトライする方は、慎重な運転を心がけましょう。

やっとの思いで険道区間を走り抜け、富山地区の中心街に入ります。

富山地区は、豊根村との合併前は「離島以外の市町村の中で最も人口が少ない村」でした。

旧富山村は、急峻な斜面に民家が立ち並ぶ、山とダム湖に囲まれた静かな桃源郷です。

さらに北上し、天竜川に架かる巨大な橋梁、高鷲橋を渡って大嵐駅の駐車場に到着。

あれ?

大嵐駅に到着しているはずの秘境駅号がいない、まさかもう行ってしまった?

と思った瞬間、秘境駅号がトンネルから現れました。。。

到着シーンを狙うのは不可能だと思いこんでいたので、この想定外の出来事にあ然としながら、大急ぎでスマホのカメラを起動。不意をつかれるとはこのことか。

どうやら秘境駅号は到着が遅れたみたい。

幸いなことに、本日は祝日なので、ダム湖の砂利採取を運搬する、険道区間の王者「恐怖のダンプカー軍団」がお休みで、険道愛好家の車も悪天候のため、全くいませんでした。(すれ違いで2台、進行方向上で先行する車なし!)

結果、険道区間をウルトラスムーズに走ることができたのが、間に合った要因かと思います。

大嵐駅に到着した秘境駅号。


〜大嵐駅〜


トンネルとトンネルの狭間にある大嵐駅。秘境駅ではありませんが、中部の駅百選に名を連ね、飯田線秘境駅号も停車します。


モダンで立派な造りの建物は、駅舎ではなく休憩所。愛知県豊根村が管理しており、お隣の静岡県浜松市に愛知県旧富山村の玄関口として、堂々と君臨しています。


駅から見える巨大な橋梁は、天竜川に架かる高鷲(たかす)橋。


橋の上からは素晴らしい絶景が望めます。すぐ上流は三県境で、奥三河・北遠・南信濃にまたがる山なみを堪能できます。


以上、大嵐駅のご案内でした。



秘境駅号に同行していたJR東海の女性職員さんと少しお話しをしましたが、到着は遅れても出発は定刻通りに行うとのこと。

しばらくすると、秘境駅号はお客さんの乗車が完了し、発進スタンバイモードへ。

大嵐駅を発車する秘境駅号を見送ります。

秘境駅号の次の停車駅は、小和田駅です。

トンネルの中に消え去った秘境駅号。

雨の降りしきるホームにいるのは私だけ。

先ほどまでのにぎやかさが嘘だったように、大嵐駅はいつもの静けさを取り戻します。

一人だけ取り残されて、哀愁が漂いまくる大嵐駅。まさに秘境ムード全開です。

哀愁漂う大嵐駅を後にして、飯田富山佐久間線を北上します。

天竜川をはさんで小和田駅の対岸に来ました。

秘境駅号が停車しています。小和田駅は天竜川の対岸から見ることが可能です。

以前、ここで飯田線の列車を撮影したことがありますが、まさか秘境駅号を狙う日が訪れるとは。


〜小和田駅〜


小和田駅は、飯田線最強の秘境駅です。

2023全国秘境駅ランキング第3位。飯田線秘境駅号の停車駅で、全国にその名を轟かせます。

国内最高峰の秘境駅なので、当然ながら車で訪れるのは不可能です。まさに天下無双の秘境駅!


小和田駅はトンネルとトンネルの狭間にあり、上は断崖絶壁、下も断崖絶壁。

その昔、現在の皇后雅子様のご成婚の折に、旧姓の小和田(おわだ)にあやかった恋愛成就が話題となりました。


全国放送でニュースも流れ、小和田駅が一大ブームになったことは遠い昔の話。

落ち着きを取り戻した小和田駅は、この秘境に静かにたたずみ、古びたその姿は飯田線の歴史を語り続けます。

以上、最高の秘境ロマンにあふれ、大自然に囲まれて非日常的なひと時が過ごせる、小和田駅のご案内でした。


小和田駅に停車する秘境駅号を見届けて、次の目的地に移動します。

愛知県から長野県に入り、飯田富山佐久間線も、長野県道1号飯田富山佐久間線となります。

飯田富山佐久間線は、長野・愛知・静岡の三県にまたがっていますが、それぞれの県で県道1号のエースナンバーを背負います。

三県連続で県道1号がつながるのは、国内ではここ飯田富山佐久間線だけなので、県道ロマンにあふれる人気の道路です。

ただし、一部区間は幅員狭小・離合困難な険道ですが。。。

さて、天竜川をはさんで中井侍駅の対岸に来ました。ここで秘境駅号を待ち構えます。

しばらく待つと秘境駅号が到着。

中井侍駅も天竜川の対岸から見ることが可能です。が、本日は雨で霞んでます。


〜中井侍駅〜


2023秘境駅ランキング第10位。飯田線秘境駅号の停車駅です。


何となく侍がいそうな駅名です。


眼下を流れる天竜川。


駅のすぐ目の前は民家で、みかんの木やお茶畑もあり、アットホームな秘境駅です。


以上、中井侍駅のご案内でした。


秘境駅号の到着を見届けたら、次の目的地に移動します。

伊那小沢駅に来ました。

ここで秘境駅号を待ち構えます。

しばらく待つと秘境駅号が到着。

こうして見ると、雨の滴る秘境駅号もいい感じ。


〜伊那小沢駅〜


2023秘境駅ランキング第62位。飯田線秘境駅号の停車駅です。


春には桜がとても綺麗なところです。

駅へと続く道。満開の桜が咲き乱れています。まるで桜のトンネルみたい。

伊那小沢駅は、天竜川を見渡せる高台にあり、とても眺めがよく開放感にあふれます。


ここ長野県天龍村は、温暖な気候から、信州に春を告げる村とも言われています。


伊那小沢駅、本当にいいところです。

以上、伊那小沢駅のご案内でした。


伊那小沢駅への秘境駅号の到着を見届けて、次の目的地の平岡駅に移動します。

飯田富山佐久間線を北上し、平岡駅に来ました。

ここで秘境駅号を待ち構えます。

しばらく待つと秘境駅号が到着。

平岡駅では、地元の物産販売の方々も待ち構えていて、秘境駅号が到着した瞬間から、大声で呼び込みを行っていたのが印象的でした。


〜平岡駅〜


平岡駅は天龍村の中心街にあり、飯田線秘境駅号も立ち寄ります。


駅の横にそびえ立つ建物は、ふれあいステーション龍泉閣。

龍泉閣は、お食事処と日帰り入浴も可能な温泉、宿泊ホテルがある複合施設で、平岡駅の駅舎もかねています。


平岡駅は、南信濃の観光や秘境駅めぐりの拠点ととして、多くの人に利用されています。


以上、平岡駅のご案内でした。



乗客の皆さんは、買い物に出かけているので、ホームに佇む秘境駅号はガラガラです。

しばらくすると、岡谷行きの普通列車が到着。

岡谷行きはあっさりと平岡駅を発車。

普通列車が、急行である秘境駅号を追い抜くレアーなシーンに遭遇。

「鈍足急行で何が悪い、その分お客さんを楽しませてるだに!」って感じで、秘境駅号はまだまだ平岡駅に居座ります。

そろそろ次の目的地に移動します。

平岡の市街地を拔けて、飯田富山佐久間線を北上します。途中、平岡ダムのすぐそばを通り、ダム湖沿いを走ります。

ちなみに飯田線の車窓から見える飯田富山佐久間線はこんな感じ。このあたりは羽衣崎と言われる景勝地です。

為栗駅のすぐそばの天竜川に架かる吊り橋、天竜橋に来ました。

ここで秘境駅号を待ち構えます。

為栗駅の周辺はとても神秘的なところで、いつ来ても癒やされます。


しばらく待つと秘境駅号が到着。


為栗駅は秘境駅ですが、飯田富山佐久間線から3分ほどで天竜橋までアクセスできます。


〜為栗駅〜


2023秘境駅ランキング第13位。飯田線秘境駅号の停車駅です。


すぐ目の前はエメラルドグリーンの天竜川。風がない時は、水面が鏡のように輝きます。


駅から見える吊り橋は天竜橋。


天竜橋から望む為栗駅。


朝の清閑とした為栗駅は、まるで時間が止まっているような雰囲気で、とても幻想的です。


この先に「信濃恋し」と呼ばれる名所があります。天竜川がΩ(オメガ)カーブを描くように戻り渕を形成しているのが、その名の由縁だそうです。


こちらは為栗駅を通過する普通列車。エメラルドグリーンの川面に列車が映り、清閑とした山あいに響く列車の走る音が、至福のひと時を演出してくれます。

以上、為栗駅のご案内でした。


為栗駅への秘境駅号の到着を見届けて、次の目的地に移動します。

ここからは、再びスケジュールがタイトになります。

急ぎ足で愛車に乗り込み、飯田富山佐久間線を北上、温田の市街地へ。

温田駅に到着。温田駅は秘境駅号が立ち寄る駅ではありませんが、飯田行きの秘境駅号と豊橋行きの秘境駅号がすれ違いを行う、注目すべき駅です。


〜温田駅〜


温田駅は泰阜村にありますが、天竜川の対岸の阿南町の玄関口でもあります。


飯田線の列車からも見える美しい斜張橋は、天竜川に架かる南宮(なんぐう)大橋です。

このあたりは南宮峡と言われる景勝地です。

南宮大橋は抜群の絶景が堪能できます。

以上、温田駅のご案内でした。


しばらく待つと、本日追いかけている飯田行きの秘境駅号が温田駅に到着。


飯田行きの秘境駅号は、豊橋行きの秘境駅号が来るまでしばし停車。

乗客の皆さんは降りることが出来ないので、この時だけは秘境駅号を一人占め。(もう一人写真を撮りに来た人がいたので、厳密には二人占め)

豊橋行きの秘境駅号はすぐに来るはず。

が、遅れているようで、なかなか来る気配がありません。5分以上は待っています。

そう言えば、まだこれを撮影してなかった。

秘境駅号のヘッドマークと、

乗車記念撮影用のパネル。

ようやく来ました、豊橋行きの秘境駅号!

待ちわびた瞬間です。
豊橋行きは、そのまま温田駅を通過します。

ここでしか見ることが出来ない、秘境駅号同士のすれ違い。

秘境駅号と秘境駅号がすれ違うビックイベントが完了したら、飯田行きは速やかに温田駅を発車。

秘境駅号は、この先田本駅と金野駅に立ち寄ります。

さて、秘境駅号の発車を見届けたら、次の目的地の千代駅に移動します。

豊橋行きの秘境駅号の遅れの影響で、時間が押しています。

急ぎ足で温田駅をテイクオフ、千代駅を目指します。


〜田本駅〜


2023秘境駅ランキング第5位。


飯田線秘境駅号の停車駅で、飯田線では小和田駅に次ぐ人気の秘境駅です。


こちらが田本名物、断崖絶壁。


トンネルの上からは、田本駅の断崖絶壁ぶりと南信濃の山なみが堪能できます。

田本駅から山道をしばらく歩くと、秘境に架かる吊り橋、竜田(たつた)橋にたどり着きます。

小和田駅と同じく、あたりに民家はないので、田本駅もとことん秘境を満喫できます。

以上、田本駅のご案内でした。


〜金野駅〜


2023秘境駅ランキング第6位。飯田線秘境駅号の停車駅です。

線路の上は断崖絶壁。

金野駅は金運があがる縁起のいい駅として知られており、駅名標に触れるとご利益があるそうです。

駅前には車を駐車できる広場がありますが、人里はなれた山あいなので、車で来るには急勾配・幅員狭小・離合困難な林道クラスの危険な道を走ることになりますので、ご注意を!

以上、金野駅のご案内でした。


さて、こちらは秘境駅号が田本駅と金野駅に立ち寄っているスキに、飯田富山佐久間線をひたすら北上します。

今日は本当にびっくりするほど道路が空いています。私の前を走る車が全くいません。

佐久間ダムから飯田富山佐久間線を北上して来ましたが、こんなに空いているのは初めてかも。

ここまでウルトラスムーズに飯田富山佐久間線を北上できるとは。

神様に感謝です。

と言うことで、秘境駅号が本日最後に立ち寄る秘境駅、千代駅に来ました。

降りしきる雨の中、秘境駅号を待ち構えます。

しばらく待つと秘境駅号が到着。

ちなみに千代駅は、三遠南信道の千代インターから車で5分ほどあれば来訪出来ます。

秘境駅ですが、千代駅の高速道路からのアクセスの良さは、国内でもトップクラスです。


〜千代駅〜


2023秘境駅ランキング第20位。飯田線秘境駅号の停車駅です。

千代駅は千年の繁栄を願う縁起のいい駅です。その駅名標に触れるとご利益があるそうです。


線路の先の上空に、三遠南信道の天龍峡大橋が見えます。近くに千代インターがあるので、高速道路から千代駅へのアクセスは抜群です。

獣道を歩いて天竜川の河原へ。天空にそびえる孤高のアーチ橋、天龍峡大橋を望みます。
注)獣道は竹林の切り株があり非常に危険です。安全な服装と靴が必要となります。ご注意を!

以上、千代駅のご案内でした。


さて、秘境駅号の到着を見届けたら、次の目的地に速やかに移動します。

次が本日の最終ミッション。まだまだ時間との戦いは続きます。

秘境駅号は、この先の天竜峡駅で、天龍峡を観光するお客さんを降ろした後、終点の飯田駅に向かってラストランとなります。

千代駅を後にして、千代インターから三遠南信道に入り、天竜川に架かる巨大な橋梁、天龍峡大橋を渡ります。

天龍峡大橋には、飯田の新たなる観光名所の「そらさんぽ天龍峡」が整備されています。

〜そらさんぽ天龍峡〜


そらさんぽ天龍峡は、天竜川に架かる、天龍峡大橋の桁下に設置された遊歩道です。

天龍峡大橋は全長280メートルの美しいアーチ橋で、全国的にも珍しい高速道路の直下に遊歩道を有する構造です。

天竜川の上空80メートル、天空の回廊から見る景色はまさに絶景。天龍峡の新たな観光名所として話題となっています。

その名の通り、風光明媚な名勝天龍峡がすぐそばにあり、四季折々の彩りが楽しめます。

以上、そらさんぽ天龍峡のご案内でした。


天龍峡大橋を渡ったら、天龍峡インターで三遠南信道を降りて、少し走ると川路駅に到着。

本日の秘境駅号の追っかけの最終目的地で、私の中で終着駅です。

このあたりは伊那谷と言われる盆地で、天竜川の川幅はかなり広がっています。

川路駅は、堤防沿いの見晴らしのいい場所にあり、春には桜並木が綺麗なところです。

が、4月も下旬なので、桜はもう咲いていません。

駅の構内に、列車が近づくことを知らせる踏切りの音が鳴り始めました。

降りしきる雨の中、秘境駅号が突っ走って来ました。あっという間に迫りくる秘境駅号。

秒殺で川路駅を通過。

最後に、鈍足急行から超速急行に変貌し、素晴らしい走りを披露してくれました。

走り去る秘境駅号を見送ります。

今回、私は全く乗車していませんが、今日はほんとに感動をありがとう、そしてさようなら。と、心の中でつぶやきます。

川路駅を通過する秘境駅号を見届けて、本日のミッションは全てコンプリート。

中部天竜駅からの車での追っかけは、道路が混雑してるとか、駅での駐車場所が確保出来ないとか、多少の苦難が待ち受けることを覚悟していましたが、まさかこんなにスムーズにミッション遂行が出来るとは。

悪天候の為、飯田富山佐久間線の沿線に人出がなく、交通量が極めて少なかったのが功を奏した感じです。

何かの時のために、友人に同行をしてもらう予定でしたが、急用が出来て同行するのが無理となり、一抹の不安を抱えながら、一人ぼっちでのミッション遂行でしたが、何とか無事に秘境駅号の追っかけを成し遂げて感無量です。

本降りの雨で最悪のコンディションでしたが、道は空いていたので、災い転じて福となす、とはこのことか。

充実した一日を思い出しながら帰路につきます。

帰りは飯田富山佐久間線ではなく、快適道路の国道151号線をクルーズして、三遠南信道の鳳来峡インターからの新東名を目指します。

自宅に到着するまで、3時間以上のドライビングになりますが、疲れは全くありません。

逆に達成感が注入され、みなぎるパワーに溢れています。が、もちろん帰りも安全運転に集中です。

以上、春の飯田線秘境駅号を追いかける旅のご案内でした。

おしまい。