アトピー性皮膚炎② | 島川はり灸院(院長ブログ)

島川はり灸院(院長ブログ)

堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。


(患者)女性 35歳 事務員 高槻市



「主訴」 アトピー性皮膚炎(20代の頃から)。



「その他」 肩こり、腰痛、下肢の冷え浮腫。



「症状」上半身に痒みがあり特に頚部から上が辛いとの事。


    20代の頃に病院でステロイド治療を受けておられた。



「治療と考察」



    アトピーの症状は頚部と顔面部の発赤熱感。お腹と背部


    と膝裏、足首に黒ずみが見られました。


    治療は慢性的な身体の冷えの改善に重点をおきました。


    週1、2回の治療間隔で約6ヶ月で頚部以外のアトピーの


    症状は改善されました。残った頚部の痒みは食べ物との


    闘いしだいで改善されます(脂物、甘い物)。

    


    今回のケースは慢性的な冷えと体質がアトピーの原因になっていた


    と思われます。


    この患者さんは20代でアトピーを発症され初期の頃は全身に炎症


    症状があり辛かったそうである。ステロイド治療を止められた後


    は食事療法を中心にアトピーと闘ってこられました。


    その成果もあり炎症や痒み、乾燥などの症状も大分改善されました。


    炎症症状が酷かった20代の頃と鍼灸を受けられる前の今回身体の状


    態は大きく異なります。血液の滞りからの熱の発生は年齢


    とともに少なくなってきます。すると身体の状態は熱から冷えの


    状態に移行します。皮膚の色が黒いのはお血性のアトピーです。

    
    慢性的な冷え→お血形成→熱の発生→熱の慢性化→熱減少

   
    →皮膚表面から熱が発散されにくくなる→熱が皮下に停滞。

    
    上記のような病理と肺気の流れの低下(体質)が合わさって皮膚


    に異常をきたしていたと思われます。



    次にアトピーに良くない食べ物を簡単に述べたいと思います。

    
    脂物、甘い物(果物も摂り過ぎはいけません。糖分が含まれています)

    
    を控えてください。これらの食べ物の摂り過ぎは胃に熱を持ちます。


    その熱が皮膚の痒みや炎症を起させる原因になるからです。

   
    最後にステロイド依存症を続けていくと必ず悪性腫瘍になると


    言われています。しかし、ステロイドをいきなり止めるのは地獄

   
    の苦しみだと思います。ですから食事療法や鍼灸での治療を継続


    しながらアトピーの症状改善をみて徐々にステロイドから遠ざか


    っていくべきだと思います。


島川はり灸院ホームページ 

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