人生はいつも順風満帆とは限らない。世間の風当たりが強くて、寒くて辛くて凍えそうな冬の夜もあるだろう。恋人に振られて、心が哀しみで一杯になってしまうこともある。プレッシャーの汗で、服がぐじゅぐじゅになり、それでも家路まで長い道程を歩かねばならない夏もあると思う。寂しさで、この世は地獄だ神も仏もいない、と思い込んで眠れない夜もあるかも知れない。人間というものは、絶えず葛藤していて、順境の時だけそれが分からないものなのだ。


逆境に陥ることを、一言で言えば「スランプ」という。気ばかりが焦り、自分が何をやっていいか分からず、周囲の人が悪意の人に見え、何をしても満足が得られない。誰かに話しかければ話しかけたことで悩み、相手の反応をネガティブに捉えてしまうものである。仕事意欲は失せてくるし、恋愛は上手くいかない。…ならば、スランプから脱出するにはどうしたらいいのか。そこを書いていこうと思う。


本来、自分とはどういう生き物であるか。まず、そこから考える必要がある。「自分を理想化していなかったか」若しくは、「相手を事実以上に理想化していなかったか」ということである。良い考え方としては、『自分は自分にしかなれない』ということである。即ち、開き直るということである。考えてもみて欲しい、黒いカラスが自分を白いと思い込もうとしたところで、結局、白くはなれないのである。黒いということは、黒いということであり、白いということは、白いということである。それが、ありのままを認めるということである。そして、少しチカラを抜いて、ありのままの自分は一体なにをしたら楽しいか、楽になれるかということを思考すればいいのである。自分の一番の味方は自分自身であることに気付くことである。結局、本当の自分と正面から向き合うことを、恐れていたのではないか。他人に気に入られようとして、偽物の自分を演じてしまっていたのではないか。そこをひとりで静かに見つめ直してみることである。本当に静かに、静かに、見つめ直してみることである。


あなたが苦しんでいるその苦しみは、過去に大勢の人達が同じように苦しんできた悩みであることが多い。結局、成長の過程、プロセスで必要なことなのである。その葛藤を乗り越えたことがあるであろう人に、聞いてみるといい。学ばせて戴くがいい。あなたの悩みは、その人の経験上、大したことはないと言い切れるものである筈である。天は見ている。そして、世間の人もよく見ているものである。実は、人類の一員として教育されているだけであることに気がつけば、スランプからの脱出は比較的容易になるのである。辛いときは、年輩の親切な人に悩みを打ち明けて、甘えてみては如何だろうか。結局、自分は自分でしかないと悟っていけることを願いつつ。





shimadryu