ダルフール問題を簡単に説明します。2003年初頭に、スーダン政府が組織するアラブ系民兵が反政府勢力掃討の名のもとに、アフリカ系住民を大量殺戮。約20万人が死亡し、200万人が難民が発生していると言われています。
アラブvsアフリカ系(黒人)、ムスリムvsキリスト教徒という図式で括られがちですが、実はここでも地球温暖化が争いに影を落としていると言われています。もともと北部の乾燥地域に住んでいたアラブ系遊牧民が、草を求め、湿潤な地域へ南下。定住して農耕を営んでいたアフリカ系住民の地域に侵出して来たことが背景にあるようです。もともとは水と土地、つまり食べ物の争いなのです。
僕は、個人のレベルでは宗教や人種の違いは対立の要因としてほとんど意味を成さないと考えています。「僕」と「あなた」というふたりの人物しかいなかったとする時、「僕」と「あなた」が個体として違うのは当然です。肌の色の違いなんて日焼けのレベルの違いくらいの感覚でしょう。北海道の人が沖縄の人に「お前の肌は黒すぎる」と言って殺し合いになったなんて話は聞いたことがありません。「僕は色白、あなたは色黒」それで終わりです。
結局、そういった見た目の違いや文化・考え方の違いを利用して、対立を煽るのは利権を求める為政者なのかもしれません。スーダンでも独立以降、アラブ系北部地域とアフリカ系南部地域が覇権を争って内戦を繰り返し、たくさんの市民が巻き添えを食ってきました。そして優位に立つ北部はアラブ化を進めてきましたが、近年、南部の泥沢地帯に原油やレアメタルなどの大量の地下資源が眠っていることがわかったのです。北部政府が南部をみすみす独立させるわけがありません。反政府勢力掃討の名の下に南部を制圧し、がっぽり儲けてしまおうという作戦です。ついでに自分では直接手を汚さず民兵を使って、長年対立してきたアフリカ系の人々を追い出し、スーダンをアラブ人の国家にしてしまおうという作戦です。
こうしてたくさんのアフリカ系住民が殺され民族浄化が進んでいます。国際社会はなぜ手を拱いているかというと、地下資源を巡って国々の思惑が絡み合い、一貫した制裁を発動できずにいるからです。あからさまに南部を支援してしまうと、北部政府から資源がもらえなくなるというわけです。なかでも急速な経済発展により10億人分の資源を賄わなくてはならない中国は、欧米が侵出を躊躇う隙を突いて、いち早くスーダン政府に近づき、石油権益を確保しています。(中国のアフリカ進出は目覚しいものがあり、スーダンの他にも、石油メジャーが手をつけていないアフリカのいわゆる失敗国家と積極的に資源外交を行っています。今、アフリカにはmade in chinaの製品が氾濫し、驚くほどの中国人がアフリカで商売をしたり、採掘場や建設現場で労働しているそうです。)
そんなわけで、資源を供給してくれる友人にあまり強く言えない中国が制裁に消極的なため、経済制裁の足並みが揃わないようです。それどころか中国は、スーダンで使用される武器の最大の供与国と言われています。石油の支払いに武器で払う、言わば戦争ビジネスです。戦争を止めるどころか、火に油を注ぐ行為に、国際社会とスピルバーグが非難を強めているというわけです。
まぁ、とにかくいろんな利権が絡まって、今日もアフリカで、罪のない人が殺されていくわけです。他人事のように書いていますが、これがもし皆さんの実家のまわりで起きていることだとしたら・・・。
民族浄化、そしてそれを止められない子供じみた国際社会…みなさんはどう思いますか?
【本日の記録】
走行時間:51分
走行距離:16.8km
ペダル数:2870