困っているのは、本人ではなくて周りの人

 

大学生の保護者から聞いたお話です。

ある日、突然、大学側から電話連絡が入るそうです。

 

・履修が取れていない

・出席日数が足りない

・単位が危ない…

 

本人は、家庭で大学の事を話さないので突然の電話で驚く保護者さんが数人いました。

 

本人に、「何故、支援室に行かないのか?」と聞くと「困ってないから」といい

 

保護者が、単位を落とさない様にとアドバイスすると「分かった」と言うだけで、行動に移さない人が何名かいるようです。

 

そのため、保護者は大学側に頭を下げてという話を聞きました。

 

大学支援室で、働いている人に聞いた話です。

どう見ても、困っているだろうと思われる学生に声をかけるけれど、

 

「困ってません」

「支援室に行くほどではないです。」と言われ、支援室に相談に来てはくれないそうです。

 

就職時は、「どうして働かなくてはいけないのか意味が分からない。意味が分からないから就活はしません。」と言われたこともあるそうです。

 

違う支援室で働いている人の話では、

今まで、どういう支援を受けて来たのか?

どういう支援を望んでいるのか?

を言える学生が少ないという事でした。

 

支援の話は、保護者がしてくるそうです。

支援室としては、就職して保護者がいなくなったら自分で伝えていかなければならないので、将来を思い、自分の口から支援&配慮して欲しい事を伝えるように指導したいんだそうです。

ただ、本人に診断名を告知していない学生が多く…〇〇してくれて当たり前。大学の方で何を支援したらよいかを察して動いてくれるのが当たり前という態度の学生が多いという事でした。

 

本人が感じる「困る」ということ

 

交流会で、大人の発達障害の人に「困る」を聞いてみたことがあります。

 

1人の参加者さんが、「学生時代は困っていなかった。社会人になり、自分では、どうにもできない事が起こった時に、あれ?もしかして自分は困ってる?と感じました。その時に学生時代を振り返って、あの時、自分は困っていたんだなぁ~と自覚しました」と話され、参加された当事者さんのほとんどが、賛同されていました。