癌を予防するためには,正しい生活習慣が必要であり、それをなおざりにして癌を早期発見早期治療したところで、個人として当たりくじを引くことはあるが、集団として平均すれば生存期間は延びないという話をしてきた。

では、間違った生活習慣をして、病気になってしまってからでは、どうすればいいのか。

 

クローン病という難病がある。原因不明で、根本的な治療法はなく、寛解、再燃を繰り返しながら徐々に進行していく炎症性腸疾患である。薬物療法を行いながら、いかに寛解期を長く保つかがポイントで、現代医学では、治ることはない。

また、それと類似した疾患に、潰瘍性大腸炎という炎症性腸疾患がある。

双方とも、ペンタサという薬が治療に用いられる。

クローン病や潰瘍性大腸炎を治した・・これは、薬を飲みながら症状をコントロールする寛解ではなく、普通の人と同じ(薬なしで症状がない)という意味であるが・・体験談を書いているブログがいくつかある。その中には、宣伝ではなく、信用できそうなものがある。

 

ペンタとエレンにさようなら

クローン病を治した体験談を書いている。ペンタサを飲み始めたらクローン病の症状が悪化したため、ペンタサのせいだ、医師には頼れないと考え、自律神経を調える治療法を自分で探した。

なお、クローン病や潰瘍性大腸炎で、ペンタサを開始したら病気の症状が悪化するような病態が見られることがあり(ペンタサアレルギー)、その場合、ペンタサを中止しなくてはならない。このブログ主が治療した時代は、ペンタサアレルギーが、医師にもあまり知られていなかった可能性がある。

おせちこのブログから得られる教訓

  • 発病の原因はストレスである明確な心当たりがある。無用なストレスを作らない人間になるよう努力した。
  • クローン病が治らない病気とされているのは、治らないのではなく、現代医学で原因が見つかっていないのである。自分で原因を探し、その原因を取り除けば治るはずだ。
  • クローン病を治すには、生活習慣を変えなくてはならないが、心の持ち方が正しくなってこそ、正しい生活習慣とは何か認識して実践できる。心の持ち方が正しくならないのに、正しい生活習慣を実践することはできない。だから、心の持ち方が大事である。

潰瘍性大腸炎ストーリー

潰瘍性大腸炎では、ペンタサがよく効くケースが多いのだが、このブログ主はペンタサが効かなかった。ペンタサが効かないと、治療は、サラゾピリン、ステロイド、つまり、副作用がもっと多い薬を使うことになってしまう。ブログ主は、潰瘍性大腸炎がよくなる生活習慣を考え抜き、薬を使わず、生活習慣の改善で症状がなくなったようだ。身体を冷やさないためには服のサイズはジャストサイズがいいとか、そういうことまで考えている。

おせちこのブログから得られる教訓

  • ストレスは潰瘍性大腸炎を悪くするので厳禁。人間、現在の出来事でストレスを感じるのは仕方ないが、将来のことを思い悩んで無用なストレスを作ってはいけない。だから、「癌になったらどうしよう」という発想をすべきではない。(だからがん検診の内視鏡もやっていない)
  • 食事の内容に気を使う人は多いが、食事の食べ方に気を使う人は少ない。食べ方は重要。食べ方次第で潰瘍性大腸炎の悪化を防げれる。自分は潰瘍性大腸炎になる前は早食いで、食事に10分、長くても20分ぐらいで食べ終えていた。どんな人でも、よく噛んで時間をかけて食べることは重要。消化がよくなり腸への負担が減る。(ちなみに、私の知人のクローン病患者は、高校時代寮生活で、早食いを強制されていた。ストレスもあわせて、それが発病の原因になったと考えている。早食いが病気の原因になっているケースは極めて多いと思う)

おもしろいと思ったのが、薬に頼れないことで、自分でなんとか試行錯誤せざるを得なかったことである。そして、「発病したとき、自分のこういうところが悪かったのだ」と、悪いところに思い当たって、悪い生き方、生活習慣を直している。この人達が、頼る薬があって、薬で症状を抑えることができていたら、こうはいかなかったのではないだろうか。

病気になってみないと、自分の生活習慣の悪さに気づかないことは多いであろう。しかし、それを気づいて克服することで、健康面のみならず、精神的な進歩、すなわち智慧が得られるのである。

そういう努力をなおざりにして、がん検診だの、医師に一方的に頼っていては、健康体にはなれないし、智慧は得られないであろう。医師は患者と一緒に暮らしているわけではないから、患者の生き方の何が病気の原因になっているか、分かるはずがない。自分で考えなくてはならないのである。