また妊婦搬送事故が、発生した。救急受け入れを断り続けられた末に、前回は母子共に死亡し、今回は流産し死産した。このことでまたぞろ救急医療や医師制度が問われることになったが、根本的に対処すればいいのに、なぜかこういうふうに場当たり的な対処になってしまうのだろうか。
 それは我々にも責任がある。身から出たサビというように、我々が行ったその行為の結果というものが、こういう形で現れたと言わなければならない。それを政治家も、ニュースメディアも問うてはいない。もっとも我々の行った行為というものは、歴史も絡んで大きなものである。ここではその一つを抜き出して、安心して出産できるようにとするならば、今回の任部搬送事故などは国民の安全を護るべき国防、防衛機能が全く何の役にも立たなかった。年間四兆五千億円もの予算を使いながら、たった一つの生命誕生の危険も救えない。それでいて先日の実弾演習では、一時間ほどで何億円分ほどの弾薬が弾き煙になってしまった。そしてそれが国民の生命と財産を護ると言うことだけれども、こうしたことは隣国に国威高揚と脅威を与え、それがひるがえって我々に脅威を受けさせるものでしかなく、かえって我々の生命と財産を危険に晒すことになっている。
 そんなことに四兆五千億円も投ずるくらいなら、それを社会保障や教育費、福祉、格差是正などに回せば、社会全体がどんなにか潤うだろうに。
 しかし我々は、多数決によって自衛隊を持ってしまった。それによって社会保障費等は削られ、今回のような悲しみに泣かなければならない。