【らぶふーる番外編】
「イーシン、お粥の作り方教えて。」
「?どうしたんだ急に?」
「シウちゃんが体調悪そうだから。」
ルーハンの答えに驚いて聞き返す。
「え?全然気づかなかった。大丈夫なの?」
「ちょっと具合悪いみたいで今寝てる。でも大丈夫。」
大丈夫と言い切るルーハンにさらに驚くと伝わったのか、
「俺がそばにいるから。」
そうニコリと笑い、早く早くと急かされる。
【Love fool番外編】from Y's view
「こんな感じ?」
「うん、いい感じ。あとは明日温め直せば大丈夫だよ。」
お粥をなんとか無事完成させ片付けをしていると、それまで様子をみていたタオがちょこちょこと近づいてくる。
「明日の朝ごはんお粥?あっ!さつまいものお粥だ!嬉しい!」
「おっ、タオちょうど良かった。マッサージのやり方教えろ。」
「え?」
「シウちゃんにやってあげるの。お前確かスポーツので詳しいだろ?」
「ああ!うん!いいよ!」
今度はタオを捕まえてマッサージの仕方を教わりだしたルーハンに驚いてしまう。今までタオに何か聞くことなんて無かったのに。
タオはタオで、滅多にルーハンに教えるものがないから得意げに教えていて、なんだか微笑ましい。
「ううん、力入れちゃダメ。筋肉をほぐすように手のひら全体使ってやるの。」
「んー、こう?」
「そうそう!さすがルーちゃん!飲み込みが早い!」
「あったりまえだろ?誰に言ってんだ?」
ルーハンもルーハンで得意げにふふんっと笑って、2人で賑やかにしている。
「珍しいな、ルーハンがタオに教えてもらってるなんて。」
「ウーファンもお茶飲む?それともコーヒーにする?」
チェンに中国語を教えていたウーファンとチェンもリビングにきて、より賑やかになる。
「コーヒーがいいかな。」
「了解。珍しいけど、いい光景だよね。最近ルーハン素直になったっていうか。」
「ああ。なんか殻が破れたみたいだよな。」
「それわかる。固い殻から出てきたらふわふわのひよこだった、みたいな。」
タオとルーハンになぜかチェンも加わって、チェンを実験台に色々やっている。
「それ、痛いです~骨です~ッ!」
「あ、わり。」
「ツボ押すのは難しいから、筋肉を整える方がいいよ。」
「あ、タオ、それ気持ちいい~もっとして~」
ワイワイやっている姿に心が和む。前は少し考えていることを笑顔で隠す癖があったルーハンが、今は素直に感情をはっきり出すようになって、特に何も言わないがみんなとの距離も縮んだと感じる。
「やっぱ、恋したからかね?」
「だろうな。恋をしたら変わるものさ。」
「自分も含め?」
「よく知ってるだろ?」
ウーファンが少し照れながら笑う。みんなを見ていると、このままうまくいけばいいなと心の底から思う。
ミンソギヒョンとルーハンが惹かれあい互いにそれを自覚してから、前よりもいい雰囲気になっていると感じることがある。ルーハンは周りを見渡す責任感が出てきたし、ミンソギヒョンは一人で頑張りすぎずに周りに少し頼る余裕がでてきた。それが他のメンバーにもプラスになって、安心して2人に頼れる。
だから、2人がこのまま結ばれてくれるといいなと思う。こればかりは僕たちにはどうにもできないけれど。
「うまくいくといいな。」
「そうだな。」
2人とも、しっかり考えているから時間がかかるのだろう。ちょっとじれったいけれど、それが2人の恋に落ちるスピードなら温かく見守りたい。
でも、
あんまり遅いようなら、イライラして突き落としちゃうかもね。
The Magician:魔術師:知恵
end