あれ、、、、
なんでいないの
時、すでに１９時過ぎ。
私が仕事から帰宅すると、
家の中はもぬけの殻だった。。
友だちと遊ぶときの門限は、
１７時〜１８時⏰
どこにいるんだろ
とりあえずGPSで居場所を特定しなきゃ、、と
思った矢先に気付いた。。
スマホもGPSも持っていってない
こりゃ、、まずい
どこにいるのか、誰といるのか、
全くわからない。。
息子のスマホから、
一緒に遊んでいそうな子へラインする、けど
既読もつかない。
とりあえず待とう、と思ってたけど、
「変な事件に巻き込まれてたら
」
「事故にあってて、怪我したまま動けなくなってたら」と思ったら、
居ても立っても居られなくなって(´；ω；｀)
警察に
相談しようか
この考えに至るまで、
そう時間はかからなかった👮♂🚓
１９時半。。
まだ仕事してるだろうな、電話に出るかな、と
思いながら、夫に電話してみた📞
長い長いコールの後、
「ふぁい」と気の抜けた声で
電話に出てくれた夫。。
夫の方からは風の音と、
金属製のチープな造りのドアが
閉まる乾いた音がする。
たぶん、
私用電話だから外に出たんだなと、
ふと思った。
【私】
息子が帰ってこないの。
GPS持っていかなかったから、どこに行ったか分からないの。
警察に連絡しようと思うんだ。
なぜ、
わざわざ遠いところにいる夫に
連絡したのか🤔
警察沙汰になると、
内容如何によっては
昇進や役職配置に影響が出る
可能性があるんです。
さらに言えば、
もっと重い処分を下される場合も
その可能性をゼロに近付けるため、
例えば、夫は絶対に交通法規を破りません。
大概の場合では、法定速度までしか出しません。
そんなにも
気を遣ってる夫に言わず、
いきなり警察に相談することは
私には出来なかった。
【夫】
早く警察に電話して
もう２０時近いやろ、こんな時間まで帰ってけえへんのはさすがにおかしい。
わし、こんな遠くからじゃ何もでけへん、頼むで、、はよ電話して
仮に、
息子が何らかの形で加害者となっていた場合、
夫の仕事に影響が及ぶことは必須。
「まあ、もう少し待ってたら」
「そんなに大事にすることない」
「どうせ友達の家にいるんだろう」
「お前が探しに行けばいいだろう」
それでも、
事なかれ主義者が言いそうなセリフは、
一切夫の口からは出ませんでした。
夫は、
自分が積み上げてきたキャリアを
ここで全部捨てることに
なったとしても。
息子を最速で助けることを
選んだのです。
親ならば当然のことと思うかもしれませんが、
夫という人間にとって、
この決断は英断に近いもの
だったと私は思います。
夫はあまり子煩悩とは言えないタイプだと
私は感じてましたし。
(私と息子だと、私を優先して助ける)
死ぬ物狂いで積み上げ、
血を流しながら独りで歩いてきた茨の道、
いわゆる出世街道を捨てるんですから。
(父親失格とか、そういう意見はひとまず置いておきます)
その代わり、
普段はほぼ何があっても動じない夫の口から
滅多に聞くことのない「焦り」が
とても色濃く滲み出ていて。
ああ、
これはやっぱり緊急事態なんだな、と、思い知ったのでした
