私は泣かない。

滅多なことでは泣かない






何人もの利用者さんを看取っても、

自分のばあさんが死んでも、

息子が自閉症と言われても、

息子が運動会の徒競走で1位になっても、

女の影がちらつく夫と離婚寸前までいっても、

(結果的に浮気でも何でもなかったけど)

虚血性腸炎や子宮収縮薬を使った陣痛の意識が遠のくぐらいのものすごい痛みでも、泣かなかった。





でも、今日泣いた。

ちょっとね。





息子、

スイミングから

ひとりで帰ってきた。



何がそんなに感動的なのかってはてなマーク





息子は「お母さん、お母さんニコニコ」の子で、

私が息子と触れ合う時間が少なければ

精神的に揺れて、

学校で何かしらトラブルを起こしたり。



私が具合が悪ければ、

息子も不眠になったり、

不定愁訴を言うようになったり。



とにかく、

お母さんべったりの子。





その子が。



「今日はひとりで帰る」

私にラインして、

ひとり暗くなった道を帰ってきたんです。




おうちで、

きちんと水泳パンツとかを洗濯かごに入れて。

宿題をして、明日の学校の準備を済ませて。



ひとりで、本を読んだり、テレビをみたりして、

落ち着いて待ってる。



これが本当に自閉症と言われた子か、と

正直思います。


これだから、

医者の言うことはあてにならない。




私も夫も、

息子に対してとても厳しい、ということは

自覚している。


夫が「わしらは赤鬼・青鬼やな」と、

海上自衛隊の幹部候補生学校にいるという、

いわゆるお世話係&教官(?)に

私と自分をなぞらえるくらい。



夫に言わせれば、私は赤鬼らしいので。


今日のタイトルは、

「泣いた赤鬼」にしました。





「今日はひとりで帰る」とラインが来たとき、

私はまだ事務所で仕事をしてて。



気づきませんでした。




息子がスイミングスクールで待ってるだろう、

早くいかねば、その思いだけで自転車をぶっ飛ばし、

スイミングスクールへ。



そしてその時初めて、

「今日はひとりで帰る」のラインに

気づいたというわけです。





この暗い中を、

ひとりで帰れたんだ。


息子のGPSは、確かに自宅を示していました。

(人通りや明かりはとても多い、治安の良い道筋です)




家に帰って息子に、

「すごいね、ひとりで帰れたんだね」と

言うと。



息子は「なにが?」と、

不思議そうな顔。




ああ、成長したんだな、

おとなになったんだな。




こうやって、行動範囲をどんどん広げて、

親から巣立っていくんだなあ、と。




そうしみじみ感じて、

じわっと熱いものが

目の奥から湧いてきて( ;∀;)





家に帰ると、

あいかわらず「お母さん、お母さんニコニコ」ですが。



こうやって当たり前のように、

息子とふれ合える幸せを、

久しぶりに噛み締めました。




すごいね、息子。