この記事をを紹介するにあたり、九州国立博物館より47枚の画像を提供してしていただきました。
「書聖」と呼ばれた王羲之の肉筆はすべて失われており、現在私達が目にすることができるのは、唐の時代に精密に再現されたものです。
そして、その再現のための技術と努力が王羲之の素晴らしさを語っていると思います。
双鉤填墨(そうこうてんぼく)
ここまでこだわる理由、それは王羲之の書だからです。
次の作品が一番のお気に入りです。
檜原図屏風(ひばらずびょうぶ) 近衞信尹筆 長谷川等伯画
「初瀬山 夕越え暮れて 宿問えば 三輪の檜原に 秋風ぞ吹く」という歌ですが…
近衞信尹は「三輪の檜原に」を文字として書かず、長谷川等伯の絵によって表現している。
書と画が一体となったものです。
次もしばし見とれてしまいました。
額字「敬天愛人」(がくじ けいてんあいじん) 西郷隆盛筆
「敬と愛」「天と地」がそれぞれバランスが整っており、なんとも不思議な書でした。
会期中に展示替えがあるので、総てを見ようと思ったら3回は行かなければなりません。
事前に出品目録で確認できるので、効率よく足を運ぶといいかも。
でも、入場料は回数分必要ですけどね。