〈技術編〉第2回 トップの定義

   前回の投稿で、バッティングの最終目標である「下半身に上半身が振られる」ことを達成するためのピースの1つが、自分のバッティングのトップを把握し、いつでも作れることだとお伝えしました。トップが重要だと仰る指導者の方はとても多いですが、それぞれ少しずつトップの定義が異なるようなので、以下に私の考えるトップの定義およびチェックポイントを示しておきます。
   
   トップとは簡単に言えばテイクバックの後に前足が着地した瞬間のことで、そのときに手がキャッチャー方向へ引かれ、足がピッチャー方向へ向かっていく、いわゆる「割れ」が作られている状態です。(写真①②)高校生以上の選手は「割れ」を体幹で作る必要がありますが、ジュニアの選手は写真③のようにボトムハンド(右打者なら左手)を強制的に伸ばしてしまう方が良いでしょう。
   
   トップの形でポイントとなるのは、キャッチャー側に「くの字」を作ることです(写真④)。体重が後ろに残りすぎて「くの字」が無い状態(写真⑤)を私は「伸脚になっている」と言いますが、この状態では下半身から打ちにいくことは困難で、いわゆる手打ちの原因となります。
   
   トップが打撃において重要な理由として、「くの字」をはじめとして手の位置や足の位置などを自分で(つまり映像等を使わずとも)チェックできることにあります。特に最重要となるのはステップ幅です。基本的なステップ幅は自分の使うバットの長さ±10㎝の範囲内となりますが、この自分のステップ幅を常にバットで測れるようにしておくべきでしょう。調子が悪い時はステップ幅も知らぬ間に広くなったりしているものです。写真⑥のように、バッティング練習をする際にはステップ幅をバットで測り、ボールを置いて確認しながら行うことで調子の波を小さくすることができます。
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