座敷に響く、どこか憎しみさえこもっていそうな気がするだいおんじょう。
集まったけもみみ達はお互いに睨み合うように、ぐるりと円になって座っている。
そこに並んだ同じような顔のけもみみの脳内を埋めるものも今はおそらく全く同じ。
『自分が15武器獲得権を獲る』。
手段や方向は各々違うものを想像しつつも、結果だけは全員が同じものを目指している。誰かはみんなを蹴落とそうと。誰かは出し抜いて攫ってしまおうと、自らの勝機を探っている。
そしてそれを隠すことなく、むしろ見せ付けるように見えない火花を散らしてお互いに牽制し合っていた。
図解するとこんなん↓
「『人それを足の引っ張り合いと言う。果たして15武器の行く先やいかに。けもみみさんたちの運命やいかに。今ここに前人未踏、本末転倒のけもみみーず☆BATTLEが満を持して開始されてしまったのです』……!」
円になっているけもみみたちから離れるようにして、部屋の隅っこで棒読みナレーションする姫。そしてそれに呆れた風にツッコミを入れる親切な白四季。
その隣には微妙な顔で目を瞑ってツッコミを抑えている御前と、我関せずを決め込んで読書など勤しんでいる魔女四季。
ちなみに御前の手の中には、『勝ち組席』と書いてある看板が立ててあったりする。
ようするに、あちらは15武器を既に獲得している勝ちケモたちの席という訳だ。
「さて。戦争などと言ってはみたものの、まさか女子が揃って殴り合いをする訳にもいかず。
とりあえず、誰か辞退しません?(ニッコリ)」
四季。日本語に変換すると、『お前ら全員降りろ。15武器は私が貰う』という意味である。
嫌味を言うと突然可愛い声を出す闇四季。普段からそうやってブッてればいいのに。
気だるそうに頭の上の耳をかきかきする幼女。その発言はナックル使いのFiとして一人勝ちする気満々、ついでに殺す気も満々である。。。
一度は手に入れた15武器を他のキャラに回されたのがよほど不服だったのか、こっちは珍しく地が出てしまっている。落ち着いて煮干し食え。魔女「/moya ちょっとさっきから幼女さんの目が怖いんですけど助けてメカさん」
この三人は、四季ーず内でもダントツに仲が悪い。
とはいえ、四季と闇四季はよく口喧嘩しているが、幼女は『本気になっちゃうから避けている』らしく、普段から滅多に口を利かない。
今回は集められてしまったから仕方がないのだろうけど、こういう構図は珍しい。
イライラ心頭といった風な幼女の精神衛生的には悪いが、たまには面と向かって話すのも良いだろう。
必死に軌道修正しようと話を戻す常識人組。。
約一名はどうでもいいから早くこの剣呑な場から逃げ出したいといった様子だが、猫の言う通り、作れるものとそうでないものというのがある。
mk-2はここで唯一レンジャーをやっているのだから、ライフルやランチャーが作れるなら誰に文句を言われる筋合いもなく用意すればいい。私もライフルは使えるが、GuRaでライフルはそんなに使わないしさすがに譲る。
幼女「と、メカさんは申しております。まーさんには甘いですよねメカさん。じぇらじぇら。」
甘くない、当然だ。あとじぇらじぇらって何?
姫「はい、ようやく話が振り出しに戻ったところで、その『15武器ってどれの事なのか』についてお話ししますね。
具体的には、現在完全にフリーなのがアトラ武器1本。こちらの素材は揃ってますので、強化だけしてしまえばすぐにあなたも☆15武器持ち。アトラいいですよアトラ。
次にオフス武器、つまりインヴェイド、ネメシス、スレイヴの全てが35まで強化できる状態なのがダガー、ライフル、ワイヤー、ウォンドです。メセタがあるとは言っていない
今回のブースト期間でアムチ通いして下さったアタランテさんとニトクリスさんには感謝感謝ですね。
また、弓、刀、ソード、ナックル、ロッド、ツインマシンガン、ランチャー辺りがリーチというところですね。あと一個インヴェイドかネメスレのどちらかが手に入れば、みたいな。
ちなみにアーレス武器は11本あります。どれを作るにしても武器種変更する必要はありますので、ゴード素材は必要になりますが」
ぐっ、と静かにガッツポーズする闇四季。幼女は幼女で『しゃぁおらぁー!』とか叫んでいる。。
mk-2はいちいちオドオドするな、喜べ鬱陶しい(辛辣)。
四季「待ってください、あの、タリスは?タリスについて今触れられませんでしたけど何かの間違いですよね???
私、タリスが欲しいんだって先週の記事でも言っててあの、
姫「タリスはネメスレともに1本も出ませんでした。。。
インヴェは独極で拾ったのがありますから、ふぁいと。」
……他人事だけど、四季はそろそろ物欲センサーから解放されて欲しい。あとこの画像なに?
メイド「ブーツも無しですか。少々残念ですが、仕方ありませんね」
猫「とはいえ、オフスが欲しいっていうこだわりがなければアトラの方でもいい訳ですしね。
四季さんは……まぁ、オフスのPP消費減が目当てなのでしょうから、アトラで代用はしたくないのでしょうけど……」
四季「(´;ω;`)」
オフスロッドがリーチだって言うなら、そちらを作れたらシオンあげてもいいですよ」
魔女の言葉に、ぴくりとケモ耳が反応する。
もちろん私も反応する。まぁ、Gu的にはどちらかと言うとアトラが魅力的に感じるが。奪命マシンガンとか使ってみたい。。
「ひとまず、オフスはまーくつーのアサルトか。とはいえザラライフルも優秀だからな、やはりザラの方が良いと言うのであれば白四季にでもくれてやれ。ファントムはアサルトも使えるらしいですし。
で、ワイヤーとダガーはどうなのだ。欲しいのか?」
ちらり、と闇四季と幼女を見比べるように問う御前。
二人は御前の視線を受けて、む、とハモってから、
「「あんまり」」
やっぱりハモった。。
闇「正直ワイヤーほぼ使わないのよね……目に見えて威力が変わるなら、ソードと使い分けないでもないんですけど……」
幼女「私も今使ってるブランなんちゃらが優秀なんで、オフスに替えてそこまで変わるかと言うとそうでも無い気がしてならないというか。どうなんですかね、実際」
御前「さて。さすがに星15、多少は変わるものと思うが、ブランが優秀なのも確か。
……何故こういう、欲しいという程でもないカテゴリばかり集まってしまっているのか……」
姫「ワイヤーもダガーも、実は二本目まで作れそうなとこまで揃ってますね。」
無駄な追い打ちをかけるな。。。
白「…………とにかく、オフスはライフルを優先して作るとして?オフスロッドが作れるならシオンも誰かに回すかもで?今あるアトラはどうするの?私はメイドのブーツを推すけど。ブーツ、オフスは遠いって言うし」
突然の白四季からの援護射撃に、一瞬座敷は小さな驚きに包まれた。
メイドはメイドで、ありがとうございます、とお礼に頭を下げたりする。
白「別に。この中ではあなたのシエン武器は古い方だし、順番で考えただけよ。あなた個人に肩入れしてるわけじゃないんだから、お礼を言うことじゃないわ」
メイド「申し訳ございません。正直、そのツンデレが見れるかと期待したものでした。テンプレというのにはやや落ち着いていらっしゃいますが、相手が私ですからね。それでもこの対応、素晴らしいと思います」
「あなた結構いい度胸してるわよね、なますにするわよ」
なますって。。。
幼女「メカさんのツインマシンガンもいいと思いますけどね、アトラ。うわSロールアーツつよい。つまりクヴェレなんちゃらは敗北者じゃけぇ、サブGuだってやれば出来るとこ見せてくださいメカさん!」
姫「はぁ……敗北者……?(棒」
取り消せよ、今の言葉(幼女のこめかみにクヴェレウィンディアの銃口押し付けながら)
「わはははごめんなさい許してください何でもしますから!!(闇四季の声真似)」
「いいから話の収拾をつけろぉ!!!」