椎骨動脈解離の入院は5日間でした。

たった5日間でしたが、四方がカーテンに囲まれた生活はつらいものです。

 

そんなとき、絵心があると助かります。

筆者は絵心とは「絵の上手さ」ではなく「絵を感じる感性」だと思っています。

 

例えば、ゴッホのひまわりをみたとき「有名な絵だ」と感じる人は、絵心があるのではなく知識がある人です。

一方「なんだか熱さを感じる」「人間みたい」というように感じることが絵心があるというのではないでしょうか。

絵心に正解はありません。

「ひまわりの黄色が好き」「凹凸があるから好き」「うちの庭のひまわりに似ている」でもいいのです。

 

筆者は入院中、ゴッホの「ローヌ川の星月夜」がみたくなりました。

 

 

糸杉が1本たち、空がグルグルしている「星月夜」が有名ですが、「ローヌ川の星月夜」は川に星の輝きがうつっている幻想的な作品です。

静かな音と夜の風を感じる雰囲気が大好きです。

カーテンに閉ざされた中に、もしも「ローヌ川の星月夜」が1枚あれば心だけはカーテンの外に飛び出し、夜風を感じられたかもしれません。

 

美術の素晴らしいところは、感性さえあればいつでもどこでも心を解き放てることです。