【音に生きる】2008年7月号
「大切なのは本当に信じられるものを探すことだと思うんですね。たぶん、みんなが見ているものの8割は、大人が『こういう情報を与えればこうなびくだろう』と事前に計算された情報。それを、自然な情報のように見せられているだけなんだと思うんです。
でも、僕もそうだったけど、自然にすっと入ってくるから受け手側にすればニセモノだと分らないんですよね。けど、8割はニセモノだよって。ただ、それを拒否しちゃダメ。全部を1回抱えて、それをもとに生きる、音楽をやる、音を鳴らすっていうことが大切なんじゃないかなって思います。
僕はまずは今の音楽を聴くべきだと思うんです。余裕があるなら昔の音楽に戻ることはすごく必要なんだけど、まずは今の音楽を沢山聴いて、本当に信じられるものを見つけるのが一番いいと思う。
J-POPにも、素晴らしい音楽がたくさんあるし、すばらしいふりをしているものもたくさんあるけど。自分がこの音楽の元を知りたいと思ったら、いやがおうでも探しにいくし。だから古い音楽なんか紹介しても『音が古いな』って思うだけで、なにも得られないと思うんですよね。」