ハッピーエンドを歌わない | スガ シカオという生き方 ~history of his way~

スガ シカオという生き方 ~history of his way~

1997年デビュー、2011年フリーランスとなった音楽侍スガシカオさんの記録。
本名:菅 止戈男。戈(ほこ)を止める=争いを止めることが「武」の本義であるという孔子の著から取られた名前に込められた思い、それに恥じない生き方の足跡。

1999年 8月号 BRIDGE Vol.23 



ー「夜明けまえ」は曲で聴くと、サビの開放感がすごい気持ちいいんだけど、言葉面で見ると、このサビすんごい暗いこと言ってんなって感じが(笑)
スガ「あははは・・だってさ、これで明るいところで明るい事言っちゃったら「うそぉ?」って思うじゃない?「世の中そんな上手くいかないでしょうが!」みたいな(笑)

―スガさんてほんとに一環してハッピーエンドを歌わないですよね。
スガ「ないですね。ハッピーエンド・・・・ねぇ。まぁ・・ハッピーエンドはないと思うけど。そうか、じゃあ今度それもやってみよう。」

―あ?ホント?自分にとっては、ハッピーエンドはリアリティないから書かないぞってわけではないの?
スガ「うん、っていうかさ、元に戻るのは簡単だからさ。いつでも戻れるじゃない。一度やったことだから。メロディとかはその場勝負だから、わかんないけど、作り方とか詞のコンセプトとかなんて戻ろうと思えばいつでも戻れるから。それ以外の事ってやってみないと分かんないじゃないですか。だからハッピーエンドがないなと思えば、やってみたくなるし。」

ーでも、8ビートをやろうとして出来なかったように、スガさんがハッピーエンドを作ろうとしたらまた違うものになる気も(笑)
スガ「そうね。そうしたらまた何か違う種類のものが生まれるんじゃないかな。(笑)
「CLOVER」の方がポップだったから曲に込めた感情も一般的には伝わりやすかったんだけど、「FAMILY」って何か、配分が1色なんだけど、それが結局わかってもらえない。・・・わかってもらえないっていうより、そんなふうにしか捉えないんだって言うのが凄くあって。
だから、今度のアルバムは薄くしたいというか、聴きやすくしたいんだよね。何回聴いても、繰り返し聞けるように。だって「FAMILY」ってほんとに濃くて自分でも繰り返して聞けないんだもん。」



『取材日記』
この撮影は所属レコード会社の会議室で撮影。会議室にカーテン状に布を張った状態でいろんなポーズをお願いしつつ撮影を進めていると・・
スガ「これってさぁ・なんかエッチな写真撮ってるみたいだよねぇ。(笑)」と・・確かに・・(笑)