裏拍 | スガ シカオという生き方 ~history of his way~

スガ シカオという生き方 ~history of his way~

1997年デビュー、2011年フリーランスとなった音楽侍スガシカオさんの記録。
本名:菅 止戈男。戈(ほこ)を止める=争いを止めることが「武」の本義であるという孔子の著から取られた名前に込められた思い、それに恥じない生き方の足跡。

スガシカオ
「今までの日本の曲は、だいたい表に強い言葉をのせるので音が単調になっていたのを、ファンクの特徴である裏打ちのところに、強い言葉を持ってくることで、独特な雰囲気、グルーブ感が出せるんです。
だから必ず曲が先です。


今までのJポップとかがあてて来た、母音のあて方、強音のあて方が僕は全然違うんです。


「黄金の月」とかでも顕著に現れるんですけど、4ビートがあると、1、と2、の間の裏拍に、一番強い言葉を持ってくるんです。

そうすると、音楽ってその裏拍でスイング感が決まるんです。

どれぐらい跳ねてるか、どれぐらいグルーブ感で音楽が揺れてるか、というのがそこで決定して行くんです。

1、2、3、4、で決定するんじゃ無く、
1、タン(手拍子)、2、タン、3、タン、4、タン、ここ(手拍子)で決定するんですよ。

そこに一番強い言葉をボーンとあてることで、言葉の中にその音楽が持っているグルーブ感が発生する。

裏が明確になる。それを凄い意識して作ってます。

従来の曲はワンツースリーフォーで、一番強い一番強い一番強い一番強い、っていうのが日本の曲の殆どですけど、そのウラ、ウラを取るような、作り方を意識してやっています。 」

黄金の月 オーケストラversion



カタカナを使う理由


「注意して見てもらえれば、カタカナを使っている部分は全部『におい消し』です。


漢字やひらがなだと、言葉の裏にあるものを連想してしまう。


漢字だと、重く捉われたりする。

その反面、カタカナだと抽象化しやすい軽いイメージがあるので、いわゆる、表意文字の持つ意

味合いを消したいとき使います。

カタカナの歌詞はそういう意図が必ず含まれています。」