インベカヲリ★写真展『境界侵犯』@恵比寿ABGに行ってきた!
おつです。
今日はおれの最新アルバム「THE LAST」のジャケット&アートワークにはじまり、それ以降のオフィシャル写真をお願いしてる写真家インベカヲリさん(インベちゃん)の新作の個展に行ってきた!
恵比寿にあるギャラリーでやってます。
インベカヲリ★写真展『境界侵犯』
9/28-10/10
ABG(アメリカ橋ギャラリー)
ここからはちょっとディープな作品の話になるので、興味ない人は飛ばしてください。(=゚ω゚)ノ
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THE LASTっていうアルバムを作った時、このアルバムを一発で表現できるジャケット写真は、一体どんな写真なんだろう?って考えてた。
で、アートディレクターから最近とんがってるフォトグラファーや、大御所のブッとんだカメラマンの写真で、雰囲気がいいものを何十何百と見せてもらった。。
どのカメラマンも個性的でパンチがあって、しかもカッコいい・・・でも、なんかTHE LASTの世界と合わせると、嘘っぽいっていうか、どっちかが嘘でどっちかが本物っぽくなっちゃう・・・っていうのが拭いきれなかった。
そこで、おれが提案したのは『写っちゃいけないものが、自然に写っちゃう写真家を探しましょう!』って言うお題だった。
そこから3ヶ月以上みんなで探しに探して、3人の候補があがってきた。その中でも、断然にインベちゃんの写真が凄かった。もう写真からブンブン匂いがしてた。
打ち合わせの帰りに一冊の写真集を手渡された。
インベカヲリ写真集
『やっぱ月帰るわ、私』
それはあまりにも衝撃だった・・・。写真から念や闇が溢れてきて、その夜はゾクゾクして眠れなかった。
次の日、写真集を改めて開いたら、取り憑かれてしまって具合が悪くなった。はじめてヘルンバインの写真を見た時と似ていた。
もうこいつしかないと思った!
そんなことを思ったら、『おれ やっぱ月に帰るわ』っていう歌詞までできてしまった。この写真集に対する、おれ的視点のアンサーソングだ、インベちゃんの許可もないのに一気に書きあげてしまった。
ところがインベカヲリなんて人は音楽業界では誰も知らないし、誰も仕事をしたこともない・・・あんなすごい写真を撮るんだから、ものすごい傲慢で猟奇的で、会話にすらならないような危険人物であっても、おかしくはないのだ。
実際のインベちゃんはホワンとした地味なお嬢様タイプの女性で、佇まいもどこかミステリアス、会って話してすぐ大好きになった。
インベちゃんはいつも、その人の人生のストーリーや場面を写真に撮るのだという。
たとえば被写体が風俗嬢でリストカッターなら、何も美化せずに背負いこんでるカルマを撮影しに行く。
自殺未遂をした子なら、その場所に一緒に行って裸になってもらう。
そんな感じだ。
男性を撮影するのもはじめて、商業写真を撮るのもはじめてだったらしく、撮影が終わったあと、おれらとスタッフはものすごい不安感に襲われたのはいうまでもない。一体どんな写真があがってくるのだろうか・・・
撮影から数日後、最初に上がってきた二枚の写真を見て、おれらは目が飛び出そうになった。
あがってくる写真全部が良かったが、マジで写ってはいけないものが写っていたり、かなり常軌を逸していたりで、公共の場には出せないので止むを得ずボツにしたのもあった。
そんな感じでインベちゃんとの付き合いがはじまった。
ちなみに『おれ、やっぱ月に帰るわ』の元ネタになったインベちゃんの写真集『やっぱ月帰るわ、私。』はもう在庫完売で、いま本屋さんや通販サイトにある在庫分で終わりだそうです。
今回の個展では、ブンブンに匂い立つオリジナリティはそのままに、被写体の年齢層がぐっと下がった作品が多く、また新たなインベワールドが炸裂してました。。。
しかも、個展って写真を買えるのね。知らなかったわ。
というわけで、長くなりましたがインベちゃんの個展の話でした。
ほんならねー(=゚ω゚)ノ