ツアーファイナル完全レポ(写真付) その1
おつです。
ツアーが終わってしまって、フ抜けのスガです。
で、ライブの感想やセトリなんかを書こうと思ったんだが・・・
ライブに来てくれた友人が、ブログ用に書いたレポが、
とても面白かったので、それを写真付きで転載します。
客観的で、すごく雰囲気がわかりやすよ。
おれの感想は、またおいおいどっかで。。。
Suga Shikao
Hitori Sugar Tour 2012
vol.40
2012.3.2 19:00Start
@東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGE
1月からはじまった独立後初の全国ツアー「Suga Shikao Hitori Sugar Tour 2012」、東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEでのツアーファイナル公演。
開演時間をわずかにすぎて、リズムボックスからリズムを刻みはじめたステージに、もちろん一人で登場し、『19才』からスタート。
ジワジワと挑むような歌とシャウトに1曲目とは思えないほど会場中のテンションをあげていく。
自身の声をサンプラーで重ねてコーラスをつくってから『FUNKAHOLiC』。この2曲でHitori Sugarが一人きりのアコースティックライブだと思っていた多数のオーディエンスの構えをあっさりと崩していく。
続く『Party People』もアコギのみの少々荒っぽい音が力強くてカッコいい。
そのあと前半は、少しずつ音がシンプルになっていき、聴かせる曲が続く。
シンプルになればなるほど、1対多数ではなく1対1で向き合うような空気感。
CDとはまったく違うアレンジの『ガリレオの数式』。アルペジオを聴かせながらの歌は、より歌詞が浮き立ちまっすぐと伸びて届いた。
一人きり色々と考えすぎて眠れなくなった真夜中、静かにラジオから聴こえてきた音楽に、ほんのちょっと救われるのに似た感覚。
ギターのカッティングが気持ちよい『ファスナー』、ぐっと落ち着いた印象の『サヨナラホームラン』と続く。
歌い終わってからにボソっと「この曲、身につまされるなぁ」とひとこと。
そのほか、今までもアコースティックで歌われることが多かった定番曲『黄金の月』『夜空ノムコウ』『月とナイフ』などはやはり安定度が高い。
途中、足元のサンプラーの逆回転を使った爆笑MCなども挟みつつ、聴かせるところはしっかりと聴かせ、メリハリをつけながら進んでいく。
震災や自身の事務所独立で、つくったときとは意味合いがまた違ってしまい、2011年のテーマソングになってしまったという『Progress』。
このライブのど真ん中にもってきた。
震災直後、腹を括って出演した某TV番組の生放送の話。
重圧で本番のことは覚えていないし、録画したものを観る勇気さえなかった、だから今改めてこの曲を届けたい、といって力強くギターを弾き始める。
オレンジのライトに照らされながら、ギターのシンプルな音にのせ、制御すらしていない赴くままであろう声量で、強く「伝えよう」「届けよう」とする姿勢に、新しい陽を浴びて決意を新たにするような清々しさを感じ、その想いの強さに圧倒された。
確かに5年以上も前にこの曲をはじめて聴いたときからは印象も意味もまったく変わってしまったが、同じ曲を聴いてもその時々で感じることが、変化していくことで、人も音楽も成長し続けていくのだと思う。
だからこそ、名曲は廃れることなく人の心に響き続けていくのだろう。
そんなことを思った。
続いての『約束』。今から思えば、すでに事務所独立を決意した後にできたであろう曲で、なんとも意味のある言葉が歌われている。
この2曲で今の想いがじゅうぶんすぎるほど伝わった。
優しく歌いだした、『アオゾラペダル』のセルフカバーは終始爽やかに軽やかに、そして最後には力強さまでもが加わっていた。
自身が育った街を歌った自称「スガシカオ下町シリーズ」である『黒いシミ』。
正直、地味な曲だと思っていたがこんなにも名曲だったのかと見直すことに。
歌に入る前にどんなにひどい街だったかを切々と語っていたが(たぶん曲よりも話している時間のほうが長く、まるでラジオ番組を聴いているみたい)、でもそのバックボーンがなければ生まれなかった曲であることを考えると、スガシカオを象徴する1曲であると思う。
続く『コーヒー』では優しさと切なさをうまく同居させていて、美しいギターの旋律とともに純粋な気持ちを呼び起こされた。
つづく・・・