飼育法大公開
ニジイロクワガタ編
我が家の飼育(ブリード)している方法を公開しちゃいます。
我が家では基本ニジイロクワガタの変異個体であるピカールと言われている血統を飼育しています。
通常のニジイロクワガタと比べると前胸背板が艶々ピカピカな特殊な個体たちです。
だからと言って特別飼育法を変えなければならないというわけだはありません。
それでは秘密のブリード法へご案内
次の1から7まで順に説明していきます。
1成虫準備
2後食確認
3ペアリング
4産卵セット
5採卵割り出し
6卵管理
7幼虫管理
8羽化
1成虫準備
我が家では、ピカールと言う特殊な個体のをメインに飼育している為、次世代でも良い個体を羽化させる為良い個体を準備しています。前胸背板の強艶個体で色味等も厳選した個体のみ種親としています。
前胸背板の艶感は重要で、鏡の様に周りの映り込みがある個体で、特に重要なのがサイドラインにも曇りが無く鏡面となっていることが必要。陰りのある個体を使用してしまうと、次世代は似たようなイマイチな個体ばかり羽化してきます。なので厳選した個体を準備する事が絶対必要としています。
自分がどのような個体を羽化させたいかで、準備す個体は変わるので好きな個体を準備しましょう。
レッドピカール
グリーンピカール
ノーマルとの比較
前胸背板のテカリ方が違うのを良く見て下さい。
全然違うのが分かりますね。
2後食確認
後食とは、羽化した個体がある時期を境にゼリーを食べはじめることを言います。
成虫は羽化してもすぐには交尾(ペアリング)出来るわけではありません。羽化してからしばらくの間は蛹室の中で体が出来上がるのをじっと待っています。
目安としてニジイロクワガタの場合は羽化して2~3カ月くらいからゼリー食べ始め活発に動き回れば活動開始したと考えてよいでしょう。
我が家ではプロゼリーの16gをメインに与えていて、活動開始の判断として半身のゼリーを1日で食い散らからすほど飼育ケースを汚せば間違いましかな。
ただ活動開始したとしてもすぐにはペアリングしてはいけません。活動開始したなと思っても大体3週間は様子見ましょう。
それでも活発に動回っていれば交尾可能です。
3ペアリング(交尾)
ペアリングは特に難しくはないでしょう。ニジイロクワガタは温厚は正確で♂の顎で♀を挟み殺すような事はありません。なので飼育ケースに♂♀を一緒に入れて2,3日放置していればメイトガードしています。そうなれば間違いなく交尾完了しています。
メイトガードとは、♂が♀に被さり♀を守る行為。
4産卵セット
ペアリング完了したら産卵セットに♀のみを入れます。♂を入れてしまうとメスの産卵活動を邪魔してしますので♂入れません。
【使用用品】
産卵1番、Nマット
コバエシャッター小
転倒防止材(鉢底網)
加水用の水
すりきり棒
まずマットを加水していきます。
ニジイロクワガタは水分多めの方が産卵しやすい傾向にあります。多めと言っても我が家では感覚で加水しています。
その時使うマットの湿り具合により、何リットルのマットに対して水をどのくらいと判断できない為です。
マットを強く握って水が染み出るくらいにしておけば大丈夫でしょう。曖昧な表現で申し訳ありません。
マットに加水出来たらケースにマットを詰めて行くのですが、基本は固く詰めます。
まずケース半分くらいにマットを入れ、上から圧力を加えて押し込みます。適当に手で押し込んだらすりきり棒等でさらに押し込んでいきます。これでもかって言うくらい。この時水分が浮き出てくるくらいなら加水はバッチリです。
この時注意しないと行けないのが強く押し込む事によりケース底が割れてしまう事が有るので気を付けて下さい。底にダンボールや発泡剤等を充てて置くと割れません。
固詰め比率は、ケース半分までは超固詰め上部2割は少し固詰め、最上部は軽く手で押す程度。
ケース8割くらいマットを入れれば、あとは転倒防止材とゼリーを入れれば完了。
特に難しい事はやっていないが、ポイントの加水と詰め方を間違わなければ産卵するはずです。
あとは暖かい場所で保管して下さい(22℃~25℃くらい)
それ以外の温度帯で保管したことがないので不明。
底から2,3センチくらいまで色が変わっています。水分多めの固く詰めた箇所になります。
この固く詰めたところに産卵する傾向がみられます。
我が家では転倒防止として鉢底ネットを使用。
これは♀が起き上がる事が出来るものなら何でもよいでしょう。
5採卵割り出し
♀を投入してから3週間以内で♀を取り出します。
この時産卵していれば何個かを取り出してプリンカップで管理します。採卵した卵が有精卵かを判断するため。
何故3週間以内かと言うと、早い卵は約20日程で孵化してくるからです(管理温度で変わります)
1,2か月♀を投入していても良いのですが、その期間まで♀を入れておくと幼虫も孵化してくるのでメスが幼虫を食べたり傷つけたりして殺しかねません。
出来る限り多く幼虫を取りたい方は♀を3週間以内に取り出した方が良いです。
♀を取り出し、数個採卵したらマットをケースに戻します。孵化してくるのを待つだけなのでマットを固く詰める必要はありません。
この時メスが元気なら2セット目をすぐに組んでいきます。再ペアリングする必要はありません。
ペアリング回数が増えればメスの負担も多くなり寿命が減ってしまいます。何回かセット組んだ時採卵できなくなったら再ペアリングと言った流れです。
画像は♀を取り出してから1〜2ヶ月ほどしたものです。そこそこ育った幼虫が見えてます。
6卵管理
プリンカップの側面に落とし込んで外から見えるようにしておきます。
管理するマットはセット組んでいたマットを使用します。特に再加水はしません。
孵化=有精卵
有精卵が確定すればその後のセットも安心できますからね。
7幼虫管理
幼虫管理は我が家の特徴の一つかもしれません。
孵化後1~2か月程度経過した幼虫を菌糸ボトル800ccに2頭ずつ入れます。
その後3か月もすれば菌糸を食いあがり3令まで成長しています。
ここまで成長していれば体重と頭幅で雄雌判別可能な個体も出てきます。
ただニジイロクワガタの雌雄判別は大変難しい為8割当たれば良い方かな。
例えば11gの幼虫の場合判別困難です。
♀でも11gや♂でも11gの個体がいますのでその時は頭幅で見るのですがこれがほぼ一緒なんですよね。
その時は基本♂として飼育します。
雄雌判別の目安
雄なら15g以上菌糸ボトルへ
雌なら7~10gはマットの小ケースボトルで個別管理か菌糸800ボトルに2頭入れの多頭飼いとなります。
ニジイロクワガタはお互いのスペースを上手く避けて成長してくれます。
まず共食いはしませんので狭いスペースでも蛹室を作ってくれ羽化してくれます。
ニジイロの幼虫さんは多変お利巧さんなんですよ。
難点を挙げるとしたらボトル容器を齧りまくりギザギザにしちゃうんですよね。
このギザギザで自分の皮膚を傷つけるなんて事も考えられます。
また次回使うときは突起をサンドペーパーなどで削らなければ使用出来なくなるため手間がかかる事かな。
2頭いれた菌糸ボトル800cc
マット飼育で有れば羽化まで交換しなくて良いでしょう。
菌糸飼育の場合は、菌糸が劣化する都度交換した方が良いです。
8羽化
ニジイロクワガタが孵化してから羽化するまでの期間は
♂の小型の場合 6~8か月
♂の大型の場合 8~12ヵ月
♀の場合 6~8か月
羽化する期間においては飼育する温度帯により変わるのであくまでも目安です。
我が家の場合は20℃~23℃で飼育していてほぼ上記期間で羽化します。
気をつけなからばならないのが羽化した直後は体は大変デリケートな為触らないようにしましょう。
2週間もすれば軽く触っても大丈夫です。
ある程度体が固まったら、水苔を入れたケースで個別管理していきます。
ケースは100勻などの安価な小型のケースで十分です。
あとは後食するまでの間、保湿を保ちながら管理していくだけですね。
シカくまが飼育しているニジイロクワガタです。