『松本潤HBD2024』独りの君に花束を 6 | 静かな夜に

『松本潤HBD2024』独りの君に花束を 6

素人が書いた妄想小説です
嵐の翔潤 非リアル設定です



高校を卒業し、大学生となって2年経った今でも
相変わらずニノと相葉くんは仲良しで、
俺はそんな二人とやっぱり同じ大学に進学し
今日も目の前で二人のイチャイチャを見ていた

そして、そのイチャイチャを
ずっと見続けていた事で
高校生の時とは違う感情がでてきた

それは俺も恋人と呼べる人が欲しいということ
だってあんなに毎日イチャイチャを
ずっとみせつけられたらさ、
やっぱり欲しくなるじゃん…
恋人……

今まではどんなに仲良くなっても
いずれお別れしなくてはいけないというのが
心の奥底にあったし、
個人的に親しい友人は作らないようにしてた…
シュンはなんでかそんな想いを飛び越えて
親友になれたけど…
でも恋人は別……
好きになればなるほど、自分を置いて
年を重ねていく恋人というのが
なにか怖い気がして、
深い付き合いはしてこなかった……

そんな俺がね…
イチャイチャする二人に感化されて
恋人が欲しいと思うようになるなんて…
実はまだ相葉くんにニノを取られたとでも
思ってるのかな

そんなモヤモヤを抱えつつ、
最近頻繁に遊びに来ているこのクラブ……
高校生の時から通っていて、
あの時は血を少し貰うのが目的で
通っていたこの場所
それがいまでは、もしかしたら運命の人に
出会ったりしないかなと淡い期待を
抱きながら通ってる…
俺がこんな風に思うなんて、
確実にあの二人のせいだよな…
なんて笑いを噛み締めながら歩いていたら
前から来た人とぶつかってしまった

「あっ……ごめ…ん」
「おっ……申し訳な……い」

二人して同時に謝り、顔をあげると
「…アレッ…?櫻井…先生…?」
「あぁっ!えっと…松本かっ!」

高校生の時、保健医だった櫻井先生がいた


先生は直ぐに俺の名前を呼んでくれた
なんだか、その何気ない一言が
凄く嬉しかったんだ
だって、卒業してからもう二年も経ってる
毎年何百人の生徒と関わる先生が、
俺の事を覚えてくれているってだけで、
嬉しかった

すると先生は
「松本は…夜遊びか?もう大学生だもんな」と
言いつつ、自分は生活指導のパトロールを
押しつけられたと苦笑いしていた
だから、この近辺では浮くようなスーツを
着ているのか……
「指導ってわけじゃないけど、
松本もそろそろ帰れよ?
遅くなるとこの辺はガラ悪くなるから…」
と気遣う言葉をかけてくれた…
確かに最近、ガラの悪いヤツを見かけたりも
するし……そろそろ俺も帰るとするか………

偶然先生と同じ方向に向かって歩いていく…
「おっ?指導に従って帰るか?偉いな」
なんてからかってくるから、
子供扱いされた事と、何俺、素直にこの人の
言う事聞いてんだろ?って
なんだか恥ずかしくなって、思わず
「…………うっせーよ…」
なんて、悪態ついてしまったんだけど、
先生はそんな俺に、大人の余裕で微笑んでいた…

駅までの数分間、高校の思い出話をする
「そういえば、二宮だっけ?アイツは元気か?
よく倒れて保健室来てたよな」
「ニノの事も覚えてんの?」
「そりゃあね、
お前達二人目立ってたからなぁ」

…なんて、駅に行くまでのその場繋ぎの、
本当に他愛もない話
直ぐに駅に着いてしまう
そして、駅についてから気付いた
「あっ!そういえばパトロール中じゃ
なかったの?駅の方に来ちゃって大丈夫?」
なんとなく先生まで駅に来ちゃってるけど…
すると先生は、
「元生徒を無事に駅に送り届けるのも、
立派な仕事だし……」
なんて、真面目に言ったかと思うと
「それに、このまま家に帰ったとしても
こんな立派な理由があるなら他の先生達に
文句言われないだろ?」
なんて、さっきとはちょっとだけ違う
悪そうな笑みを浮かべながらウィンクをした

「…チャラいな…」
思わず呟いてしまうと
そう?なんて言ってまるで悪びれもしない…
いや、なんか慣れてる感じ?
真面目な保健医の櫻井先生しか
知らなかった俺は
初めてみるそんな先生の態度に驚いた

「じゃ、まぁ気をつけて帰れよっ」
先生が改札から見送ってくれている
これは…生徒想いの良い先生?
それとも子供扱いされてんのか?
……ちょっと恥ずかしいような落ち着かない感じ
片手をちらっとだけ挙げ、ホームに向かった