太陽のような君と薔薇のトゲ 3 | 静かな夜に

太陽のような君と薔薇のトゲ 3


素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です

BLチョロッとだけ




松本からの声かけや、
時々背中に感じる二宮の痛い視線……
そんな微妙な関係性のまま数ヶ月が過ぎ、
桜が舞う進級の季節……

俺と……松本と二宮は……
揃って同じクラスになってしまった…
まぁ…そんな予感も少ししてたけどね……
避けようとすればするほど、結局は
引き合ってしまう…って
何かの漫画に書いてあったような……

……でも…同じクラスになったからには
少しでも二宮とも仲良くなりたいな…なんて
思うわけなんだよ、俺は…

…だってさ…同じクラスになっても
一方的に睨まれるってなんか嫌だし…
それに、松本が俺に声をかけてきても
ただの友達という態度を見せつけてれば
いつかその睨むのも止めてくれるかな…
なんて…

そもそも俺は二宮にヤキモチ妬かれるほど
松本のことはなんとも思ってないわけだし…
本当、この誤解早く解けないかな……


………
そんな俺の葛藤を知らないクラスメイトは
なんであの二人と…いや…特に松本だな…
松本と仲良くなったのかを知りたがるから
理由を聞いたら
「あの二人って、よく夜中にクラブとかに
行ってるらしいよ。特に松本は顔が広くて
沢山の綺麗な子……それも男女問わず
知り合いみたいでさ…。
俺も松本と仲良くなったら女の子
紹介してくれるかなって思って……」
思いっきり自己中な考えを吐いたりしてた…
そんなの勝手にしろよって思ったけど
俺の頭の中は今聞いた話しで
いっぱいいっぱい…

クラブに行ってるの?
あの二人が?
なんか松本は、行ってそうな雰囲気があるけど
二宮も?
…っていうか、松本が他の子と仲良くしてたら
二宮はヤキモチ妬くんじゃないの?
俺にでさえ、あんな風に睨んでくるんだから……

あぁそうか……
ヤキモチ妬いてるから、
クラブについていってるのか……監視?
松本にクラブ行かないように言えばいいじゃん…
二人は、そういう関係なんじゃないの?

なんて、頭の中なんだか二人の事で
グルグルしてたら、突然左の指先に
ヒヤッとした感覚とドクドクと流れる血…

今は調理実習の最中で俺は野菜を切りながら
さっきのクラスメイトの話を聞いていた事を
思い出した
ちょっと深く切りすぎてしまった指先からは
今も絶えず血が流れ続ける
少し切った位なら舐めて止血…なんてことも
出来るけど、それをやるにはキズが深すぎた…
そのうち、同じ班の女の子が騒ぎだし
先生から保健室行ってこいとの指示が…
班のメンバーにごめんねと謝りつつ、
抜けようとしたら、
後ろから先生の声が聞こえた…

「…誰か…保健委員………あぁ二宮くんね…
相葉くんについてってあげて…」

その声に大丈夫ですというより先に
側に来ていた二宮が
「………保健室…行くよ……」と
調理実習室のドアを開け、既に廊下に
出ていたので俺はその後ろから
着いていく羽目になってしまった……

それでなくても、二宮との関係は微妙なのに……