千夜一夜物語 45 | 静かな夜に

千夜一夜物語 45

素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です




国王様の唇 が離れていったかと思ったら
なんだか熱い視線で

「…ずっと…こうしたかった……」

と囁かれた……

いつもとは少し違う、優しさの中にある
瞳の奥の強い思い……

『ずっと』って……いつからだろう…
『こうしたかった』って…俺と唇を 重 ねること?

そう色々な事を考えていなければ、恥ずかしくて
今すぐ俺はうわぁーと叫んでしまいそう…

どう返事をすればいいのかわからないくらい
頭の中真っ白……
……でもふつふつと込み上げてくるもの……
それは、嬉しいという気持ち…
だって…ねぇ…俺…国王様が近づいてきた時に
自ら瞼を閉じたからね…
嬉しいに決まっているよ、受け入れたんだから…

「……カズ……嫌…だった?」
不安そうに聞く国王様に慌てて首を振る

良かったと照れながら小さく呟く国王様が
可愛く思えてしまう

二人して照れながら見つめ合っていると
もう一回…とまた国王様が唇 を重ねてくる…
今度は俺の頬に手を添えながら…
まるで壊れそうな宝物をそっと包み込むように
優しく…俺の全てが優しさに包まれているみたい

唇が離れていった時に、頬に添えられてる
手を握りながら
「……やっぱり…貴方は…優しいですね……」
幸せな気分でそう言うと

「…それだけじゃ…ないんだけど…な…」
と、そう言って今度はそっと触れるだけではなく、
押し付けるように唇 を合わせ てくる
いきなりのさっきとの違いに思わず、国王様っと
呼び掛けようとすると、その開け た唇から国王様の
舌  が入ってくる

「…んっ…ふっ……」
縦横無尽に俺の口の 中を 動き回るから
話そうにも、何も話せない…

さっきの優しく唇を  重ね るのとは逆の……
少し荒々しくて強引なその行為に
段々と頭が痺れてきて、思い出したのは
初めて国王様に会った時の事……
国王様は俺の首 筋に 舌を這わした…
あの時の感触を思い出してしまい、
余計に息があがる…


国王様との…その先を…
期待している俺がいる…


しばらくして、
国王様の舌 が 俺の口の中から出ていく

国王様と目が合うと
「……そんな…顔しちゃ…ダメだって……」
と熱いタメ息をつきながら言うけど
そんな顔ってどんな顔…?自分じゃわかんないよ…

「…そんな蕩けるような顔で見られたら…
我慢がきかなくなる…」
そう言われたかと思うと

ぐっと景色が周り、目の前には国王様の顔…
そして、その肩越しに見えるのはきらびやかな天井
これは…初めてこの寝所に来た時と同じ状況だ…

あの時よりもっと欲 を含んだ国王様の瞳…
もう一度唇 を重ね ると、国王様の大きな手が
服の中に入ってくる…
いつかと同じく、身体を撫で ていき
ゆっくりと胸 の一点に触れる…
ビクっと身体が反応してしまうと、国王様の手が
止まってしまい、服から手が出ていこうとする

違う…違うの…
あの時のようにただ怖くて身体が
反応したんじゃない…
むしろ、その先を期待しているの…

わかって欲しくて国王様の首に両腕を絡めた