千夜一夜物語 40 | 静かな夜に

千夜一夜物語 40

素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です

BLチョロッとだけ




家族の事は大事だし、助けたい…
でも結婚は本当に好きになった人としたい…
毎日毎日悩むえみちゃんに、声をかけて
くれた人がいたそうだ

……それが青の警備兵のリーダー、サトシ様…

サトシ様は剣の腕っぷしは強いが、普段は
神出鬼没でどこにいるかわからない…
そして猫のように色々な場所で寝てしまう…
きっとその時もどうしようと同僚に相談しながら
悩んでいるえみちゃんの姿を…
昼寝をしていた場所から見ていたんだろう…と
ショウ様がクスッと笑いながら話を続ける

サトシ様から国王様ショウ様に話が繋がり
えみちゃんは国の最重要人物三人と会うこととなる
そして、一つの提案をショウ様から授けられた
それは
『ハーレムに入り、そのあとは死亡してしまったと
両親に告げ、恋人と他の国へ逃げる』ということ……
ハーレムに入ったということにしておけば、
両親の元にお金が入るからそこから借金を返す事が
出来る…
ただ、両親には2度と会えなくなってしまう…
俺らは提案することは出来るけど、どうしたいかは
貴女次第だと言うショウ様にえみちゃんは、
ならばもっと
信憑性を持たせましょうと、自分の髪飾りを
遺品として両親の元へ届けるように
お願いしてきたらしい……
三人を前に怯むどころか自らお願いをするなんて…
さすが長年ねぇちゃんと親友をやっていた
えみちゃんだと納得した……

……これが…えみちゃんの時の真相…
周りから見る目と、当事者からの目じゃ
あまりにも違う……

「…国王様と…ショウ様は…
それにただえみちゃんを見かけただけの
サトシ様も……
なんでそんなに……
そんなにも他人に…優しく出来るんですか?」
今までの話を聞いて、思い浮かんできた疑問…
考えたら、俺の時もそうだった…
なんでこんなにも庶民に対して
呆れるほど良くしてくれるんだろう……

「……だって…自分の国の人には…
幸せになってもらいたいし…」
国王様のシンプルで、純粋な答え……
でもそれを実行出来る人なんて、世の中に一体
どのぐらいいるというんだろう……
俺はマサキのしたい事を手伝っているだけだよ…と
ショウ様も答える

改めて横に座る国王様を見つめる……
この人……あんなに自分よりショウ様が
国王になった方が……なんて言ってたのに……
自分だってしっかりとした信念を
持っているじゃないか
実は一番心が強い人…なんじゃないかと思う

……そんな国王様に…
ドキドキしっぱなしだよ……


ショウ様が、誤解は解けた?と聞いてきたから、
大きく頷く
「……そして、ここからはジュンの
話なんだけど…………」
ショウ様がそう切り出したんだけど、
そういえばジュン…って呼び捨て……?
いつ、そんなに仲良くなったの?
噴水でジュンくんからショウ様の話を聞いた時には、
遠くから眺めるだけで満足…みたいなことを
言ってなかったっけ?
そんな二人に接点はなかったハズ…

隣にいるジュンくんを見ると少し頬も赤いし…
なに…?どんな話が始まるの…?

ショウ様が話す言葉に集中して耳を澄ませた