sugar rush 18 | 静かな夜に

sugar rush 18

素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です

BLチョロッとだけ




ニノの誤解が解け、次の日は今までよりも
ウキウキしながら出勤前にコーヒーショップに寄る

店に入るといつもの席にもうニノはいて、
背中を向けて座っている…その猫背の姿もさ…
全部が愛おしく思えちゃって……
だってずっといいなぁ…好きだなぁ…って
思ってたニノと恋人同士になったんだよ……
あぁもう……嬉し過ぎて踊り出しちゃいそう……
「ニィ~ノっ!おはよっ!」
そのままのテンションで声をかけ、ニノの
隣の席に座ると俺とは対象的に物静かなニノ……
なんなら、少し嫌そうな表情……?
あれっ?おかしいな……
浮かれてるの俺だけ?だって昨日俺たちキスも
したし、恋人同士になれたんじゃないの…?
「ニ…」
「貴方…ちょっと浮かれすぎ……態度に出すぎ……」
と小さい声で注意を受けてしまった……

せっかく逢えたのにニノは、俺と同じように
嬉しいとか思ってくれないのかな……
なんだか俺だけが盛り上がってる…?
思わず気分も沈んでしまう……
そんな俺の様子を見たニノは…
「貴方の態度がわかりやすすぎて、さっきから
オジサンがニヤニヤしてんのよ……」
そう言いながら、レジの方を指差す

そこにはニコニコとしたいつもの大ちゃんが
いるだけだった
…それなのに
「…相葉さんが入ってきた時からいつもより
三割ましでニコニコしてんだもん……
あれ…絶対に俺と相葉さんの事気づいてる…
後で弄られるじゃん……」
と嫌そうな顔してるけど俺にはいつもの
大ちゃんに見えるんだけどなぁ

でもさ…弄られる…なんて…そんな事気にしてんの?
いいじゃん…俺なんて今直ぐにここで、
お店のお客さん全員に
ニノは俺の恋人なんだよーって大声で
自慢したいぐらいなのに……

そんな事を心の中で思ってたら、
あんまり注目浴びるような言動しないでよ……
って…言われちゃった
…でも…
「俺の考えてることわかんの?
すごいねっ!ニノっ!」って
なんだか嬉しくなっちゃうんだよなぁ……
そんな俺のはしゃぎっぷりをバカじゃない?って
呟きながら、外を見だしたニノの
耳の縁がホンノリ赤くなってるのが見えたから…

くふふ……まぁいっか……




*****
それから、平日の朝はコーヒーショップで
ニノと会う
それに、夜は何回か近所でご飯を食べに行ったり、
居酒屋に行ったりもした…

……そしたらさ…一応その後のことも考えるじゃん…
だって大好きなニノが隣にいるんだよ
また、キスしたいなとか…肌に触れたいな…とかさ…
…実際にキスをしたのは、俺がニノの誤解を
解くために行ったあの日のみ…
…軽いキスぐらいならご飯の帰りでも
出来るんじゃないの…って思ってたけど、
なかなかそんな雰囲気にならない……
なんだかね…ニノがわざとそんな雰囲気に
ならないようにしてるみたい…

そしたらさ…そうこうしている内に
俺の仕事の方が忙しくなっちゃってさ、
なかなか夜ご飯にいく暇も
無くなっちゃった……
それでも毎朝コーヒーショップでは会ってるけど
五分だけ顔見たらすぐに出勤しなきゃいけない
ほどに忙しかった



だけど、今日はやっと待ちに待った歯の検診の日
あのカレンダーに記しを付けた時には
まさか恋人同士になってるなんて、
思いもよらなかった…
ただただ、3ヶ月先の検診の予約日を見ながら
どうすればニノに逢えるんだろうって
ずっと考えていた


今日ばかりは早く帰るからと同僚の松潤にも
伝えて、
現在の時刻は午後20時……
ゆっくりと歯科医院の扉を開ける

山田さんが受付から俺を見て
「あらっ?これから?」と声をかけてくれる…
頷くとこの前と同じように、鞄を持ち
先生最後お願いしてね…と帰っていく…

これで今、ここには俺とニノの二人きり…
少しだけ緊張しながら診察室の扉を開けた