sugar rush 7 | 静かな夜に

sugar rush 7

素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です

BLチョロッとだけ





次の日、コーヒーショップに入るとまたしても
直ぐに大ちゃんと目が合った
大ちゃんはちょっとにやっとして視線を
昨日と同じ席の方へ向ける
……そこには、ニノがいた

「おはようっ!ニノっ!
やっぱり来てくれたんだね」
嬉しくなってそう言えば
「会う度に街中であんなに大声で叫ばれたら
たまったもんじゃないからね……」
なんていうけど、目の前のコーヒーはちゃんと
店内用のコーヒーカップ……
……ほらっ…やっぱりニノは優しい…

「それよりも貴方……『ニノ』って何よ…」
「えぇっ!だって大ちゃんはニノって呼んでて、
ズルいんだもんっ!!俺も呼びたいっ!」
なんて、またしても少し強引にいけば
バカじゃないの…なんて言いながら外を見る…
すると、よく見えるようになったニノの耳が
ほんのり赤くなってるから、
本当に嫌がっているわけではないとわかる……
ニノって……わかりやすいよね…

「くふふ    ニノって可愛いね…」
思わず笑ってしまうと、
「はっ?なに言ってんの?」
なんて、ぶっきらぼうに言うけど……
照れてんのかな……?
ますます耳が赤くなっちゃう所もまた可愛いな…
なんて思っちゃうんだけど……


最初はニノの薄茶色の瞳が綺麗だと思った…
あんなに、毎週歯医者に通うのが楽しくて
治療が終わってもう通う必要が無くなったら
ニノに逢えなくなるから寂しくなって…
偶然逢えたら、今度はそのチャンスを
逃したくなくて
少し強引に関係性を詰めてきた……

これがニノに対する恋心じゃないなら
なんなんだよ……ってね…

もう一度笑ってしまったら、ニノが
「…なんなの?思い出し笑い?怖い怖いっ!」
なんて言ってくるけど、俺にとっては
こんなやりとりでさえも嬉しくて仕方ないの……



そんなやりとりも、かなりの回数を数えた

平日…同じ時間…同じ席…
最初にコーヒーショップで会った時から
ニノはずっと朝、そこ…同じ席にいるの…

ある時大ちゃんに聞いたらさ
今まで平日に来てはいたけど、
こんなに毎日ではなかったんだって…

それに、席だってさ……
横並びの席だから、いつもニノの隣の席が
空いているとは限らない…普通はね…
だけど、いままで空いてない…
なんてことは一度もなかったんだ……
それもね…
「……一度…ニノの隣にお客様が座ろうとしたら、
ニノのやつ『…もうすぐ人が来ますので…』って
言ってたんだよ…」
って、大ちゃんがこっそり教えてくれたの…

なんかもう、そういうの嬉しいじゃんっ!
わざわざ言わなくても席取っておいてくれるとかさ…
確かに俺が強引にした約束ではあるけど
そこまでしてくれるとさ、嬉しくなっちゃうよ…

それが今はまだ、毎朝一緒にコーヒーを飲む位の
少し仲良くなった程度の友達  だったとしても
嬉しいっ!



今は…まだ……ね……


それで満足だよ……