僕のヒミツ second 26 | 静かな夜に

僕のヒミツ second 26

素人が書いた妄想小説です

嵐のにのあい  非リアル設定です

BLチョロッとだけ



(side A)

俺は今、会社に来ている

……ようやく二宮との想いが通じ
さっきまで、幸せな時間を過ごしていた…
「…今日は俺も休んでいいって翔ちゃん
言ってたのにな…」
と思わず、愚痴が出てしまう……

いや、いけない、いけない
翔ちゃんはあんなに俺たちに
協力してくれているんだから…

そう思いながら、とりあえず自分の席で
仕事をしていると遠くの方で
翔ちゃんが手招きしているのが見えた

近寄り、そのままついていくと会議室に通され
中には知らない男性二人……
風格やスーツなどをみると
随分上の役職の方々みたいだ

手短に挨拶をし、名刺交換をする

「…こちらの方々は、
系列支社の部長さんと課長さんだ…」
翔ちゃんが説明してくれる
そして、その部長さんという方が口を開く

「…今回…ヘルプに出していたうちの黒田が
御迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ありません…
本来ならば…二宮さんにも、
お詫び申し上げたいのですが、
櫻井さんから体調不良で休んでいると
伺いまして……」

この方達…黒田の会社の人だったんだ…
あれっ?そういえばあれから黒田はどうなった?
翔ちゃんに任せたきりだ……

もう一人の課長さんが口を開く
「櫻井さんから、電話を頂きまして昨日すぐに
黒田と会い、本日は自宅待機にしております。
……つきましては、今後の黒田の処遇を判断
するために相葉さんのお話を
伺いたいと思っています…」

その為に、翔ちゃんは今日出勤して来いって
言ったのか……

でも…二宮がいないところで
あんなプライベートな事…話せないよね
二宮に嫌な思いはさせたくないし…


俺の気持ちが分かる翔ちゃんは
「……雅紀…、大丈夫だ…。
絶対二宮に嫌な思いはさせない…
その為に、話し合いを重ね
信頼出来る方々だと思ったから紹介したんだ……」

翔ちゃんが言うには、
二宮が黒田に脅され、
俺には黙っててくれとお願いされた次の日には
もう、この方々と連絡をとっていたようだ
何があったのかは伏せ、
黒田はどういう人物なのかと……
探りをいれたらしい

「言うなと口止めされたからって
そのまま放っておけるわけないだろ?
二宮も大事な部下なんだから…」と翔ちゃんは笑う

翔ちゃん……凄い……
シゴデキ君だ……


そのあと口を開いたのは課長さんだった
「お電話を頂いたとき、
櫻井さんがなぜ連絡してきたのか
すぐに検討がつきました……
……前にも今回の二宮さんと同じような事が
あったからです……」

課長さんによると、
4月に新人の子達が入社すると、
黒田はその中の一人の男の子に目をつけた

最初は近い距離での指導…
段々と肩や手を握るなどボディータッチが
多くなっていったという……
その頃にはすでにその新人君は黒田が怖くなり
出勤できなくなっていた

……しかも、同性である男からの
ある種の好意のようなものだから
その新人君は誰にも相談出来ず、結局退職

この話も、ようやく新人君の気持ちが落ち着き、
一番仲良くしていた同僚に
ポツリポツリと話した内容だという……
もしかしたら、もっと思い出したくない事も
あったのかもしれない……
でも、退職している為、それ以上は聞けない……
聞けないと、黒田に処分を下す事も出来ない…
結局そのままになってしまっていた…と


「解雇にするにしても、
きちんとした内容把握が必要です…。」
課長さんが話す…


「雅紀…それからな、実は他の社員からも
報告があがっているらしいんだ……
『二宮と黒田が距離が近く、
二宮が嫌がっているようだ』とか
『しつこく飲みに誘われていた』とか…
どれも、二宮を心配する声だよ……」


あぁ、そうだった…
この部署は皆、仲が良いんだった…
みんなよく、二宮の事を見てるよな…


でも……

「やっぱり、先に俺が色々話すより
二宮がどうしたいかが気になります
……明日、二宮を交えてじゃ、ダメですか?」

そう言いながら三人を見つめた