朝8時上映の回で観ました

朝一番の

バイオレンス

 

『首』(2023年、日本)

 

あらすじは

信長さんと徳川さんと秀吉さんとその他が

首をポーンポーンする、以上。

 

全て滑稽。

それが全て。

だからこそ最後の秀吉のセリフが終着点になる。

 

ビートたけしが秀吉役を演じるのは最初どうかなぁと思ったけど、良かった。ちゃんとコントに出来てた。あと大竹まことを最初のシーンで発見できた自分を褒めてあげたい。

 

で、こちらの作品

全員もれなく狂ってるので安心して観れます。あの中でまともな人がいたら、その人が一番狂ってると思います。人を目の前で斬る時代で、斬られる時代ですもんね、理性の前に本能で願望優先になるのは当たり前。でも、首への執着は最強に異質。ご先祖はきっと百姓の私には理解が出来ない世界でした。

 

ま、それよりなにより。

秀吉、すごくない?

あんな世界で足軽スタートでしょ?

合戦とかの最初のシーンでやられていく人たちだよね。死ぬってわかるような作戦にも参加しただろうに、そこで生き抜くってすごくない?

他の武将たちはお家柄で小さな頃から謀も知り尽くしているだろうけど、百姓や足軽から家柄も住む世界も違う人間たちの頭の中の更に先を読んで戦いに勝って天下人になるって、どういうこと?私、ビル・ゲイツの頭の中の事、分からないよ。

中村獅童が演じる難波茂助は百姓で、その戦いが必死でぐちゃぐちゃで、眼の前のことしか見えてないんだけど命懸けたら普通そうなるよねって。そうならなかった秀吉って、何者なんだよ。

 

結局誰が一番狂ってたんだろう。「狂う」って何を基準にするんだろう。今の時代に生きる私が感じた「狂う」は、あの戦乱の時代の「狂う」と一緒なのか。

 

ただ一つ、この作品に言えるのは朝一番に観るもんじゃない。ビール片手にぼんやり「狂う」について考察するぐらいが丁度いい。朝だとコーヒー片手に観ちゃうから。理性的でシャキッとした頭で理解しようなんて難儀だわ。

 

そんなわけで

北野作品大好きなんで

次回作も映画館行こっと。

 

あー、今の時代に生きててよかった。

 

 

 

 

●北野武監督作品を調べたら『TAKESHIS'』『監督・ばんざい!』『アキレスと亀』が気になって気になって。でもサブスクが無いのでTSUTAYAになるのか。久しぶりだなDVD。