変わらないわ

今と江戸時代

全然、変わらない

嘘でしょってくらい女子旅の目的

今と変わらない

江戸で芝居見物に情熱傾け、お伊勢参りもするけれど遊郭の座敷で伊勢音頭にハマり、菓子と神社仏閣のお土産と名産品と装飾品買いまくり、ガイドブック片手に街道の宿場名物グルメ堪能し、温泉にもちゃっかり入る

 

で、やっぱり奈良

鹿せんべい江戸時代にもあるし

今も昔も当たり前なんだけど

観光名所が一緒過ぎて

即席タイムスリップ可能

 

ナニコレ。

私、江戸時代の女子旅の本読んでるはずなのに。

現代過ぎて、ナニコレ。

 

『江戸の女子旅 旅はみじかし歩けよ乙女』

著:谷釜 尋徳

 

江戸時代の旅のイメージは水戸黄門。関所があるのは知ってます。でも、いまいち、どんな人達が旅をするのか、目的やルート、手段などサッパリわかりません。旅に出る女の人が山中で山賊に襲われるパターン(助けられるor売られるor仕事人出現)が多すぎて、旅なんて危ない事する人は江戸時代に滅多にいなかっただろうと思ってました。

 

それがぜーんぜん。めっちゃ旅するの。

キャッキャしながら旅してる。

関所もスリル満点に破るし、お金しっかり使って各地の名所名産旅グルメ最高に楽しんでる。江戸時代思ってたのと全然ちがーう。

 

どのような人が旅をしたか、この本で参考にした女性の旅日記を見ると関東・東北出身の50代で藩主妻や名主母、農民妻や商人妻が多い。地元から日本海沿岸をぐるっと進み京都大阪奈良お伊勢(足を延ばして金毘羅)、帰路で江戸通過パターン。新幹線無いのに日本堪能コース。

 

旅費を全額持ち歩かなくて良くなった為替の発達、徒歩移動を支えた街道の交通環境整備、ハンディサイズで持ち歩き便利な旅行案内書(ガイドブック)が刊行され旅のノウハウが普及。

 

もう、今じゃん。現代じゃん。

悪人どこにいるのよ。

水戸黄門活躍しないじゃん。

 

そんなわけで女子旅の本。

今の時代の女子旅に飽きたのなら、江戸時代の女子旅を楽しんではいかがでしょうか。

 

 

 

●この本を読んで知らなかった江戸時代の一面を知ることが出来ましたが、私はもしかしたら時代劇という巨大なコンテンツのせいで長年誤ったイメージを蓄積してきたのかもしれないなって、ちょっとゾッとしました。