家事が好きかと言われたら

好きかどうかは分からないが

部屋が汚いのと

洋服が汚れているのは嫌だから

家で食べたい物を自由に食べたいから

家事はするよ、と答えるだろう

 

なんでもかんでも

好きか嫌いかで

判断するなよって言いたい気持ちを

飲み込んで

 

『ぶらり、世界の家事探訪〈ヨーロッパ編〉』

著:阿部 絢子

 

1990年に旅したドイツで海外で暮らし体験をしたい!と思い立った阿部さんは、48歳から70代後半になった今でも年一回の海外ホームステイ「暮らし体験」をライフワークにしている。家事探訪したフランス、ポーランド、フィンランド、ノルウェー、イタリア、どの国の人々も地に足がついていて、生活に無理や焦りを感じない。目的はシンプルに、協力しあい、男女の壁無く必要だから各々で家事をする。

 

この本の中で私が特に気になったのはポーランド。

家事外注についてだ。

 

ポーランドのホストファミリーは家事を外注していた。時間的余裕が無いから外注をしているのではなく、経済的なゆとりがあるからだった。そこに罪悪感はないように思える。

 

では、日本はどうだろう。

著者も本の中で書いているが「家事は無償」という根強い考え、家事を人の手に任せるなんてという風潮、あと、私が思うに「家事は奉仕」というのが「母親の無償の愛」みたいな実態の無いものとごちゃ混ぜになってる感があり、家事を外注することについて「お金があっていいわね。」みたいな面倒な目線で見られることが多かったと思う。

 

それでも最近では、年一回の大掃除や食事の作り置きなど、徐々に外注が多くなってきたのは家事の分担化や可視化、時間の価値が向上した結果だ。

 

母親だから、女だから、愛する者のために自らを犠牲にして無償で奉仕するのが当たり前。そんな固定概念が根深い日本。女優さんが一人で子育てしていないと言えば、お金があるからと僻む人。子育てにも生活にも犠牲が必要だと思っているのは女性の方が多いかもしれない。