先日(土曜日か?)、
橋下弁護士があるテレビ番組で
おっしゃっていたことについて
若干疑問を持ったので
コメントします。
日本の訴訟では代理人となる弁護士は
本来必要なものではなく、
訴訟自体は本人でもできる。
実際に訴訟事件の3割は本人訴訟である。
そして本人訴訟でも弁護士を相手に勝つことがある。
本人訴訟は訴訟の本来的な姿である。
といったような論調だったかと思います。
確かに、当事者こそが正に
事件に最も強い利害を持つ者であり、
よって、より熱心な訴訟追行が期待できる、
というのはそうでしょう。
しかし、法律問題というのは
本来極めて複雑かつ抽象度が高く、
通常理解が難しいものだと思います
(確かに一部には、結論には影響のない
問題点について、議論のための議論が
なされている節もないではありませんが。)。
そのような非常に分かりにくいものを、
分かりやすく一般の人に説明し、
理解の手助けをするのが我々在野の
法律家である弁護士の仕事の一つだと考えます。
つまり、問題なのは、
訳の分からない法律問題に
不本意ながら巻き込まれてしまった一般の人が、
相談のできる弁護士をタイムリーに見つけられない
ことにあるのだと思います。
最近よく言われる、いわゆる、
市民にとっての司法アクセスを高める必要がある、
ということです。
そしてこのような観点から、
市民の司法アクセスを高めるべく、
例えば情報開示を積極的にする
(弁護士費用がいくら位かかるのか
等の基準をHPなどで明示する等)等の
努力が我々弁護士の側に必要なように思います。
同時にこれは、弁護士自身の
ビジネスの拡大という方向にも
つながって行きうるでしょう。
もちろん、既に弁護士の世界でも、
そのような活動は少しずつ広がってきては
いるのでしょうが、
弁護士界として、このような動きをより意識的に
進めていく必要があるのではないでしょうか。
さて、冒頭の橋下弁護士の話とはあまり関係ない
結論になってしまったようにも思えますが、
要は、
「本人訴訟が多いということは、
弁護士を利用したくても利用できない人がいると
いう事実の一つの証左とも見うるべきものであり、
日本の司法システムという観点からは、
むしろ恥ずべきことではないか」
ということです。
司法の怠慢、というのは言い過ぎでしょうか。