タイトルの意味、分かりますか?
よくクライアントの方からメールで送られてくる契約書をレビューすることがあるのですが、その度にこの「及び」「並びに」「又は」「若しくは」について、めんどくさいなーと思いつつ、せこせこ直したりしています。
一般的には、この前者2つと後者2つについて、それぞれ同じ意味で使われていると思います。
すなわち、前者2つはいずれもAndの意味、後者2つはいずれもOrの意味であると。
ところが、法令用語としては、厳格に区別されているのです。ここでは「及び」「並びに」(And)を説明してみます。
まず、原則として、2つの語をつなぐときには「及び」を使います(ですから、「及び」がないのに「並びに」が出てくることはない、ということになります。)。
例えば、「裁判の対審及び判決は、公開の法廷でこれを行ふ(憲法第82条第1項)。」というように使います。ここでは、「対審」と「判決」がつながっているわけです。
では、「並びに」はどんな場面で使うのか。
それは、抽象的にいうと、「つなげる語に段階があって、大きな段階の語句をつなげる場合に『並びに』を使い、小さな段階の語句をつなげる場合に『及び』を使う。」ということになります。
これでは意味が分からないと思うので、例をあげると、「両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる(憲法第62条[議院の国政調査権])。」という場合、まず読み方としては、「証人の出頭及び証言」と「記録の提出」が並列になり(これが大きな段階ですね。)、次に、証人の「出頭」と証人の「証言」が並列になってつながる(これが小さい段階です。)ということです。
分かりましたでしょうか。
これらの言葉は厳格に区別されており、ここでどちらを使うかによって、つながり方、ひいては文章の意味まで変わってしまうこともある、ということなのです。
「又は」と「若しくは」も同様に区別されていて、この場合は、原則として「又は」を使い(したがって、「又は」がないのに「若しくは」が出てくることはありません。)、大きい段階のところで「又は」を使い、小さい段階のところで「若しくは」を使います。
少し長くなってしまったので、こっちの例を挙げるのは省略しますね。
以上のようなわけで、タイトルのような書き方になってしまうのです。
と、ここまで書いてきましたが、一般の人にとってはどっちでもいいことかも知れませんね。
実際、契約書においても、この区別が常に重要な意味を持つというわけではないということもあり、ほとんど趣味のような感じで(きちんと使われていないとなんだか気持ち悪いのです。職業病でしょうか。)、ときには時間を必要以上にかけてしまい、なんだか空しいと感じることもあります。
とはいえ、皆さんが契約書のドラフトをされる場合に、この点を意識してやって頂けると、それをレビューする弁護士は、「おっ。やるな。(楽できるな。)」なんて思ってくれるかも知れません(私だけですかね。)。
よくクライアントの方からメールで送られてくる契約書をレビューすることがあるのですが、その度にこの「及び」「並びに」「又は」「若しくは」について、めんどくさいなーと思いつつ、せこせこ直したりしています。
一般的には、この前者2つと後者2つについて、それぞれ同じ意味で使われていると思います。
すなわち、前者2つはいずれもAndの意味、後者2つはいずれもOrの意味であると。
ところが、法令用語としては、厳格に区別されているのです。ここでは「及び」「並びに」(And)を説明してみます。
まず、原則として、2つの語をつなぐときには「及び」を使います(ですから、「及び」がないのに「並びに」が出てくることはない、ということになります。)。
例えば、「裁判の対審及び判決は、公開の法廷でこれを行ふ(憲法第82条第1項)。」というように使います。ここでは、「対審」と「判決」がつながっているわけです。
では、「並びに」はどんな場面で使うのか。
それは、抽象的にいうと、「つなげる語に段階があって、大きな段階の語句をつなげる場合に『並びに』を使い、小さな段階の語句をつなげる場合に『及び』を使う。」ということになります。
これでは意味が分からないと思うので、例をあげると、「両議院は、各々国政に関する調査を行ひ、これに関して、証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができる(憲法第62条[議院の国政調査権])。」という場合、まず読み方としては、「証人の出頭及び証言」と「記録の提出」が並列になり(これが大きな段階ですね。)、次に、証人の「出頭」と証人の「証言」が並列になってつながる(これが小さい段階です。)ということです。
分かりましたでしょうか。
これらの言葉は厳格に区別されており、ここでどちらを使うかによって、つながり方、ひいては文章の意味まで変わってしまうこともある、ということなのです。
「又は」と「若しくは」も同様に区別されていて、この場合は、原則として「又は」を使い(したがって、「又は」がないのに「若しくは」が出てくることはありません。)、大きい段階のところで「又は」を使い、小さい段階のところで「若しくは」を使います。
少し長くなってしまったので、こっちの例を挙げるのは省略しますね。
以上のようなわけで、タイトルのような書き方になってしまうのです。
と、ここまで書いてきましたが、一般の人にとってはどっちでもいいことかも知れませんね。
実際、契約書においても、この区別が常に重要な意味を持つというわけではないということもあり、ほとんど趣味のような感じで(きちんと使われていないとなんだか気持ち悪いのです。職業病でしょうか。)、ときには時間を必要以上にかけてしまい、なんだか空しいと感じることもあります。
とはいえ、皆さんが契約書のドラフトをされる場合に、この点を意識してやって頂けると、それをレビューする弁護士は、「おっ。やるな。(楽できるな。)」なんて思ってくれるかも知れません(私だけですかね。)。