『悪人』／吉田 修一
- 悪人/吉田 修一
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映画化され、主演の深津絵里が
モントリオール世界映画祭で
最優秀女優賞を受賞した事でも有名な作品です。
けっこう暗い地味なペースで話は進みますが、
飽きる事なく一気に読む事ができました。
軽薄で自己中心的な被害者女性、
殺人という罪を犯した青年、
人の死すら笑うチャラ男、
復讐の念にかられる被害者の父親、
殺人犯と知りながらも愛をささげる女、
息子を信じたい母親、
老人を騙す詐欺師、・・・
登場人物が特徴的に描かれており、
（悪く言えば、極端で、薄い、ですが）
そのおかげで、
作者の掲げるテーマが明確になっていると思います。
「悪」とは何か？
なかなか面白い作品です。
映画版は見ていませんが、
この原作をもとに、犯人役が妻夫木聡というのは、
なんとも分かり易いというかなんというか…
司法書士 黒川雅揮
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