理系SEが司法試験予備試験から法曹をめざす

理系SEが司法試験予備試験から法曹をめざす

30代になっても道が見えてこないシステムエンジニアが、突然司法試験を目指したらどうなるのか?

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○ 結論
色々考えた結果、司法試験予備試験対策の勉強は、
1.肢別本1~8(辰巳)
2.試験対策問題集1~6(論文)
3.論文の森・行政と実務基礎(LEC)
4.過去問と模試
しかやらない(やれない)。

○ 勉強可能時間
この計画をたてるにあたって、まず勉強可能時間を計算しました。
私の場合今月のペースは、1日平均2時間くらい。
圧倒的に少ないです。これだけ少ないと、もはや仕事を言い訳にできないレベル。
短答式試験までは、あと175日。
論文式試験までは、あと231日。
まあもしこのぺースが続きますと、論文式試験までに、464時間しかできないようです。
計算するまでもなく肢別すら終わらない悪寒。

平日は2時間で仕方ないにしろ、休日はがんばりましょう。
というわけで会社休みの日4時間の設定にしますと、勉強時間は、154時間増えます。これで618時間(ロイヤー時間ということで縁起がいい)。そしてこれが限界な気がします。

論文式試験不合格発表から、今日までで92時間は肢別をやっている記録になっているので、710時間。
これでも足りないですよね。
よし。択一式試験から論文式試験までの間に残っている有給10日投入しよう。有給日に、平均9.7時間やるということで、トータル777時間(スリーセブンに無理やりしてみました)。

○ 教材読了までの予想時間

そしてまず、肢別ですが、肢別本の肢数は(平成22年版なので少し古いですが)、9463あります。
1憲.1149
2行.1083
3民物.1011
4民債.1686
5商.1206
6民訴.1063
7刑.1230
8刑訴.1035
1肢を3分ペース(肢読む、わずか考える、解答読む、たまに基本書で調べる)でも473時間かかります。
人間の記憶の性質から、3回くらい復習したいなとか欲をだすと、2・3回目の復習が1肢30秒でできたとして、プラス158時間。
計631時間。はいアウト!
余裕の可能時間越えです。
復習はしません。1回読んだらよしの473時間とします。

次に、試験対策問題集(伊藤塾)ですが、時間が明らかに足りないので、これも縮小版でいきます。
重要度Aしかやらない。それでも173問あります。
論文は、実際に書かなければ20分で1問ペースでいけるので、3回復習する前提で173時間(肢別と合算して646時間)。

論文の森は、行政法と実務基礎を60問全部やっても同様のペースで60時間(ここまで全部合算して706時間)。

いける!過去問いける!
過去問の予備試験論文は2年分実際に論文を書いてみるとして、1問1時間半はかかる。2年分で20時間。
さらに、本試験3年分にも手をだして、30時間。

おっと、こうなったら模試も受けようかな。
短答・論文の模試を1回ずつ受けて、20時間。

これで、776時間か。ふぅ、これで完璧。

・・・

そういえば短答式の過去問と一般教養はどうするつもりなんだ?
2012年10月の司法試験予備試験対策勉強は・・・

肢別本1憲法しかやれませんでした。総勉強時間も60時間ほど。
しかも平均すると3分に1肢くらい。遅い。
あとは間違えた肢に関連する条文と百選をサラリと見たくらい。

成績表返却のショックが大きかったのか、仕事が忙しかったのか、ただのサボリなのか。

1149肢あるうち、誤答あるいは理由不明の肢が232

総論 92中25
人権 451中84
統治 605中123

この程度だと、30点中15点くらいの実力だということです。


11月は、肢別本5商法をやります。

私自身が最終合格していないのに、こんな記事を書くのはおかしい気もしますが。
「1年で予備試験に合格するには何をしたらいいか」
という無謀なテーマに挑もうとしています。

予備試験合格の準備期間として1年はそれほど短いとは思いません。
ただ、余分なことをすると間に合わない、余裕のあまりない期間であると思います。

ここで、余分なことと余分ではないこととの境界は、意外と難しい。
自分の直感や今までの経験でわかるはずもないでしょう。
となると、合格者の体験談の中で共通する点を抽出するしかないわけです。

でも、この作業にあまりに時間をとられると、実際の勉強時間もとれなくなる。
できる限り短時間で、合格者の勉強法の共通項を見つけ出したい。

そこで、司法試験(あるいは予備試験)の好成績合格者(順位1桁)に絞ってみます。
すると、好成績合格者はみな同様のことを考えていて、当たり前な結論にいきつくわけです。

それは、
1.まず原理・原則が大事。
2.そして条文。これをうまく使いこなせるように。
3.条文解釈は趣旨からはずれないように。
4.1~3の上手なお手本は判例だよ。
5.つまり、原理・原則・条文・趣旨・判例が基本ね。これをしっかり押さえれば合格するよ。

具体的な勉強法は、上記のことに注意しながら、過去問を繰り返しやろう。
あと、判例六法(択一六法を推す人もいた)もきっちり使いこなせるように。
ということらしい。

そこで、まとめとして私の実際に使った教材。

択一六法(LEC)
肢別本(辰巳)
試験対策問題集論文(伊藤塾)
過去問集

これきっちりやったら、予備試験に受かる。
そして1年でギリギリ終わる。
(逆にいうと、10ヶ月ではギリギリ終わらなかった・・・)

と、記事を書き終えてみると、たいした内容でもないくせ、4時間もかかってしまったことに気づいたw
今年の論文の再現答案を全科目書いていこうと思ったが、予想通りというかなんというか、一般教養のみがAだったので、再現答案と現場で考えたことは一般教養のみ書いていく。


一般教養
[再現答案]
[設問1]
 「文化」とは、無意味で無限の出来事に、人間の立場から意味と意義とを与えた有限の一片である。であれば、「文化」の考察には、意味と意義を与えるために、考察者の価値理念が必要となる。ここで、文化事象は、「文化」の一要素であるから、当然その考察には考察者の価値理念が必要となる。となれば、考察者の価値理念が必要なものを「客観的」に取り扱うことには意味がない。よって、文化事象を「客観的」に取り扱うことには意味がないといえる。例えば、「殺人」を例にあげると、現在の日本でこれを行なえば重罪となり非難すべきものであるが、戦時中に敵兵を殺したとなれば、無罪はもちろん英雄扱いされたであろう。

[設問2]
 その学問を科学と言うには、確かに正しいと断言でき、しかも自明でない命題が存在する必要がある。そして、社会科学の一つである経済学には、そのような命題が存在しないと思えた。しかし、サミュエルソンが見出した国際貿易における「比較優位の原理」は確かに正しいと断言でき、しかも自明でない命題といえる。これにより、社会科学も自然科学と同様に科学と言うに値する学問であったといえる。となれば、自然科学が自然現象を「客観的」に取り扱うことに意味があるのと同様に、社会科学も文化事象を「客観的」に取り扱うことに意味があるといえる。

[現場で考えたこと]
 時間が足りないのは明らかなので、まず設問から読むと、[設問1]は[B]について、[設問2]は[A]について。[A]の位置と[B]の位置が逆だろ、普通。あえてさかさまにしたところに、意味があるかもしれないと思い著作名と著者を見てみると、[A]のほうが現在は主流な考え方だから[A]を先に書いたのかなという気がしてくる。[B]の文章はマックス・ウェーバー著だから古い考え方と勝手に決め付けた。ここまで2分くらい。
 設問の関係上[A]と[B]ならば、[B]から読むほうがいいかもしれないが、この順番に意味がある説をとり、順番通り読む。
 [B]は仮に読んで意味わからなくても、論理的に並べてればなんとかなりそう。問題は[A]。比較優位の原理って昔聞いたな。どんな内容だっけ?そもそもサミュエルソンの理論だっけ・・・うっかり「サミュエルソンが発見した」とか「提唱した」とか書かなければいいよな。(実際デヴィッド・リカードが提唱してましたよ。答案上には「見出した」という言葉でお茶を濁しておいて正解。)

 さて、[設問1]。これは本文を後ろから前に並べてれば、自然と理由説明ができそう。これは多分みんなできるだろうな。書いてみたら、7行埋まる。7行?ということは、ここから3行で具体例入れるのかよ。まとまるのか?
 多分[設問1]は具体例で勝負が決まる気がする。採点者も、本文のまとめ部分なんて読みたくないよね。みんな同じ内容だろうし。でも、これがネックになり、無駄に10分費やす。
 文化っていってパッと思いつくものは、全部書きたくない。その昔日本史の授業で文化史とかにでてきたような絵画とか歌とか書物とか能とか歌舞伎とかそういう系は書きたくない。多分そういうのを書いて欲しいんじゃない気がする。
 そこで設問に目をやると(社会現象と同義)という単語が目に入る。なんだ、あえてカッコ書きで本文にないような単語を設問に混ぜたんだから、多分社会現象の方を書くのが正解なんだろうなと思い浮かぶ。でも、社会現象って単語からポケモンブームとかAKBブームとかそういう展開に持っていくとDなんだろうな。その昔AKBの推しメンについて厚く書いて失敗した人の顔が浮かぶ。
 ただ考えれば考えるほど、社会現象の意味がわからなくなり、なぜか「殺人」を例にとってみる。これを社会現象と言っていいかは不明だが、社会現象ではないとも言い切れない。書かないよりは書いたほうがいい。
 終わってみたら、能をテーマにすればよかったと後悔する自分がいた。

 次に[設問2]。これは問題文中に太字になっている箇所をきっちり引用すれば、まとまるだろう。エピソードも、まとめれば、スタン・ウラムの質問に答えが見つかったみたいな話だから簡単だ。比較優位の原理の内容がわかればもう少し突っ込んだ内容書けるんだろうけど、問題文のリクエスト通りに書いたら、もう10行超えてたからよしとしよう。
はじめまして、Eitaです。司法試験予備試験二発合格を目指して勉強中です。
このブログでは、司法試験予備試験について淡々と書いていきます。
まずはスペックから。

スペック:年齢30代、SE会社員

略歴:理系大学をなぜか中退
  20代は俗に言うブラック会社(時給にすると200円前後の暗黒時代)を転々とする
  30代になってブラックでない会社にやっと入社
  平成23年10月20日、法曹にあこがれてというより、それしか人生逆転の方策が思いつかず、法律の勉強を開始
平成24年5月 司法試験予備試験短答試験受験
平成24年5月 司法試験予備試験論文試験受験

現在の学力は下記の結果が物語るように、一般教養だけがとりえです。
Eitaのブログ-平成24年結果● 短答試験
憲法 12
行政法 16
民法 18
商法 14
民事訴訟法 25
刑法 16
刑事訴訟法 21
一般教養 51
合計点 173 (合格最低点 165)
順位 1,235 / 7,135

● 論文試験
憲法 D
行政法 E
民法 E
商法 F
民事訴訟法 F
刑法 E
刑事訴訟法 C
一般教養 A
法律実務基礎科目 E
合計点 145.97 (合格最低点 230)
順位 1,453 / 1,635


こんな学力から、平成25年に予備試験合格、平成26年に司法試験合格を狙っています。