NYはアメリカでも特に忙しい街
というわけで、まだまだ水面下の上
と聞きつつ、移住できる前まではピンとこなかったのですが、実際根を下ろして生活を開始して、
NYと似ていると言われる東京
で2001年から16年間暮らした私でも
ちょっと圧倒されるくらいの
「忙しさ」を目の当たりにしています。
それで
ブログやSNSに顔を出すことがとてもむずかしいこの頃。
移住したらしばらくはアメリカにかかりっきりになるだろう、という予言は去年の11月くらいから度々発言していましたが
ああ、こりゃー。
うん、無理ですね（笑）
今の私は、レギュラーの仕事が日々入っているわけではないのですが
なにせ、日本では、東京で17年かけたなりの無数の人脈、キャリア、ファンベース、などなどがあった上で、その時々に作家業で忙しい時、アーティスト業で忙しい時、みたいなのがあっても
10年以上積み重ねたものの上にいるから
そう大きくあっちこっち動かなくてもいいわけですよ。
特に近年は、案外マイペースにゆるっと生きてた気がします。
が、
アメリカに来てから、短いながらに
自分の目と耳でこっちの音楽事情や、
そこに自分がどうやって関わって行こうか、という戦略を立てるために
まずは、日本よりもかなり巨大なアメリカの事情(しかもトレンドの移り変わりが遥かに速い！！)
をゼロから調査して、実験、検証、分析、実験、調査、調査、調査、準備、準備、調査、準備
みたいなことの積み重ねを
するしかなくて
その仕事量が、ゼロからやろうとすると、とんでもない細かい作業が大量！！！！！
あああ、、日本だったら
いいグランドピアノがあってうちのお客さんが快適で、場所もいいところといえば、東京はあそこ、名古屋大阪はあそこ。
レコーディングはあそこのスタジオで
今回のコンセプトにぴったりなフォトグラファーは誰々だな！
みたいな安心のチョイスがいつでもできるわけですが
もう、なんにもないから！！（笑）
そして、日本とあまりに違いすぎてぶっ飛ぶ。
さすがと思った点は
どこのライブハウスも、出演するにあたって
何ページにも及ぶ細かい契約書があって、それを遵守しなければいけない決まりもすごく細かい。
日本ではホールレンタル以外で見たことがないですが、ホールレンタルでも「申込書」程度の1、2Pのものですが、アメリカはさすがに訴訟大国の当たり前の習慣なんだと思うんですけど、契約書関係すごいですね。
さてそして
だいぶカルチャーショックなのは
70分のソロコンサート規模でも
リハーサルはなし（笑）
本番直前のサウンドチェックのみ。
1晩に4組くらいは出演するので
私が8時から出演だとしたら
「7時以降に入ってください」ってなるわけ。
「えっ！？夕方とかじゃないの！？」
って思うじゃないですか。
でも、結果前の組が遅延してたりして
サウンドチェック、着替え、ヘアメイク、
全部を30分くらいの間にやらないといけないみたいな。
んで、ばばばーっと演奏して
終わったらもう次のバンドが10時から演奏で待ってるから、急いで撤収！！
😱
えええええ！？！？！？
なにこの慌ただしさ！？！？！？
って私はかなり内心大パニックだったんですけど
ほかのミュージシャンみんな普通の顔してるの（笑）
あとでいろいろ聞いたら
どこのライブハウスもこういうのが通常なんですって。
日本だと近年特に、ブッキングライブのマナーとして、リハ後顔合わせがあったり、自分以外の出演者も極力最後まで残って見て、みんなで終わって、っていうのがありますが
多分初NYの時も書いたかもだけど
リハにも来ずに本番前にふらっときて自分が終わったらぱーっと帰るミュージシャンが多いことにびっくりして
「なんか寂しいよそれ。。」
って
不満に思ったの。
日本人はちゃんとリハする人多いんだけど特に西洋人がそう。
と思ってたら、NYのスタンダードが
そういう風だったんですね😱
私、やっと理解しましたです。
「リハは基本できないもの」
と、期待してないんだ。
んで、忙しいミュージシャンは、一本終わったら次の時間帯に別のライブハウスへはしご、というのもよくある。
まあ、そりゃあほかのアーティストなんかみたくても観てる暇がないってことですね。
それにお客さんも、みんな超忙しいから
何組もみていく、ってなかなかないわけだ。
こりゃー、、、、、、、、
NYでの現地ファンベース作りは
日本よりかなり厳しいですよ（笑）
(入場料は日本の比じゃない安さ。
1日あたりのライブの数が多いからライブハウスは回収できるけど、チャージバックがまとまった額になるアーティストは早々いなさそうです。)
みたいなね
たとえば
ライブいっこ取っても、こうやってやってみて、初めてなにが違うかわかるかんじだし
じゃあどうしたらいいんだいいんだろう？
と
次は頭を捻らないといけない イマココ
なわけです。
ゼロから調査して、実験、検証、分析、実験、調査、調査、調査、準備、準備、調査、準備
の意味がじわじわ
想像できますでしょうか？（笑）
他にも日本みたいにスタジオが当たり前にそこらじゅうに、というのもなくて
現地ミュージシャンに
「どこかリハにいい場所知らない？」
と聞いても、みんな
「知らないな〜」
って返ってくる（笑）
えええーーーーー！？！？
って思うけど
部屋でリハしてるシンガソングライターのインスタたしかによく見るわ。
んで、こうなった（笑）
私の部屋ぎゅうぎゅう！！！（笑）
うちのアパートは他にもガンガン大音量で楽器練習してる人があっちこっちいたりと
だいぶ寛容なので、助かります。
まあNYは、家の中より外が、あったかくなると普通に野外クラブ爆音状態になりますからね。。
(夜中2時くらいまで)
まあまあ、いろいろありすぎて今後少しずつにしますけど、ライブだけでも違う国でゼロからやろうとしたらこんなに大変か！！
と
そして、世界一CDが売れる国、日本
から来た私、デジタル配信に全く手付かずでしたが
(正直私の規模だと日本で配信をやるメリットが全くなかった。)
こっちではもちろん、配信、ストリーミングがメインです。
ゆえに、今度はディストリビューター探し、
登録、手続き、
そこにまた
ゼロから調査して(しかも全部英語でリサーチ、英語で問い合わせ)、実験、検証、分析、実験、調査、調査、調査、(トラブルごとに英語で問い合わせまくり)準備、準備、調査、準備
が被ってきてたここ2ヶ月。
(これ一人でやったんだもんね。
そりゃあ参るわ。)
んで、先月末にやっと
最新ミニアルバム「Little Departure」が
世界中デジタル配信開始！！
(あっちゃこっちゃどこでも買えます。)
んで、
「二か国語以上使ってはいけない」という、移民にはあまりに厳しすぎるルールで悪戦苦闘した、「無限方程式」も、数日前、もろもろの修正に修正を重ね、世界配信の準備が完了しました。
本当にしんどかった😱
でも、これがないと活動できないわけ。
せっかく先月は、初のアメリカのラジオにも出演できたんだけど(英語でインタビュー受けましたとも！)
それでは聴いてください！
SHIHORIさんで・・・・
つって、配信一曲もありません。
では、プロモーションの意味がゼロなわけなので（笑）
とにかく、やるしかなかった。
(無限方程式は結局間に合わなかったけど)
私、持ち曲の数はなかなか多いですよ。
CDも自主でも20枚近く出してきてますし。
でも、アメリカでは売れるものが
1曲もない。
という、この、ねじれ現象も、なかなかしんどい日々であります。
なんでこんなに一人で苦戦することになるかというと
周りにこれをやっているミュージシャンがほぼ全くいないから
なんです。
NYには、たぶん日本よりも有象無象に
ミュージシャンがいると思いますが
自称ミュージシャン、の層がむちゃくちゃ厚い。
メジャーベースで活動してる人は
NYにはほぼいない。(LA、ナッシュビルが中心みたい。)
そして、プロの人たちは、プレイヤー
の人数が圧倒的。
ジャズのさかんな街だからかな。
プレイヤーで主にサポートとかだと自分で新曲リリースって機会そうないものね。。
それか、歌う人なら、オリジナルを持たないシンガーがすごく多い。
弾き語りはいてもギターが主。
ピアノ弾き語りのソロは、かなり珍しいみたいです。
(ゆえにピアノやエレピが置いてあるライブハウス自体が稀！！！)
とりあえず、自分と
何かかぶりそうなかんじのアーティストさん
の存在に、今のところ一人も出会えていないです。
ましてや
日本でも「かなり特殊な境遇」と噂の
私ですよ。
聞きたくても、聞ける人が
なかなかいない😭
というわけで
すべてがゼロからの、ものすごい
ゲリラ戦の繰り返し、みたいにならざるをえないわけですね。
でも、「だから難しいんだよ！」
と、普通の人が思うんだとしたら
私は
「なるほど、それならなおさら私に勝機がある！！」
という確信を強めることになるのです。
いいですか
みんなやってないこと
みんなが難しいからできないと思うこと
でも自分が特化していること
これは
うまくパズルが噛み合えば
「ライバルがいない、一人勝ちの独壇場！！」
を
作れる未知の可能性を
秘めているということになるからです。
誰もわけいってなくて
道らしい道が見えないのは
そりゃーしんどいですけど
でも
日本でも似たようなことを
長年自分でやってきたのが
今、確実に助けになっているのを感じます😭
そんなかんじで
日々、即収入につながる仕事ではないけど
やってもやっても終わらない異常な作業量。
にプラス日本からの仕事が
たまに入ったり、たまにコンペ参加してたりもするので
寝てるか仕事してるかになるわよね。
ああ、あと演技のトレーニングも毎週通ってますし。
そんな過労な日々の果てに
今日はたまたま、アクティングのクラスがなくなって、珍しく休日っぽい休日を取り
うちから地下鉄で30分下った、NY最南端にある海辺にふらっといってきました。
というわけで、まだまだ水面下の上
日本でどんどん存在感が薄くなってるんだろうなあとも思ったりしますが
こんな感じで全力でがんばってるので
ぜひ応援してやってください。
そして
凱旋ライブに来てね！！
しほり
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