貨幣中心経済は、今後大きく転換していくと思う。


日本ではとくに「お金の権力」が一番偉い

パワーバランスに、年々なってしまって

そのせいでエンターテインメントが死につつあるのだが


その考え方は

ここ何百年かは絶対的に思えたかもしれないけど

今後の未来は確実に古くなっていくだろう。



アメリカのエンターテイメントにおいては

スポンサーはお金は出すけど余計な口出しはしない。

なぜなら、それぞれ餅は餅屋で

現場のことは、現場の各プロフェッショナルに任せて最善を尽くしてもらうことが

「よい作品(売れる作品)を作り上げる手段」

だとみんなが理解しているから。



NYの音楽関係も、そんなかんじだったし

ここ最近ハリウッドのことを調べたり

関わってる人たちに話を聞いていると

やはりハリウッドでも

(セクハラとかパワハラみたいなこともあるにはあるみたいだけど)


全体の傾向としては

みんな「どこの会社を立てなきゃ」とか

「あそこの偉い人の言うことを聞かなきゃ」


とかってことなんか誰も考えていなくて

「よりイメージに合う役者はいないか」とか

「より作品がよくなるために何をしよう」とか


いい役者がみつかったので

そのためにシナリオを大幅に変更した

とか


っていう話がたっくさん出てくるんです。

それがメインストリームなんだなという感じ。

(嫌なことも実際行ってみたらたくさんあるかもしれないけど。)



「お金を持ってるから言うことを聞かなきゃいけない」という概念が、ないように思います。



そう、ごくシンプルな話


・お金を出す人は、資金を提供するプロ

・プロデューサーは、プロデュースするプロ

・クリエイターは生み出し創るプロ

・アーティストは、ステージの上なりカメラの前なりで表現するプロ



それぞれ提供できる武器が違う

のです。

よく考えたら当たり前のことなんですが。



お金だけが偉いわけではない。

今ないものを生み出才能、

目に見えない「表現」を提供できる才能



それぞれが対等であるべき。

というのがアメリカのエンタメ界の印象。



そこに至るまでは、数々のダメな事件とかがあって

そのたびに法律とかユニオンのルールを整備してきた歴史があるらしいのですが



基本的に、

「お金以外の働きや特殊技能へのリスペクトも高い」ように思います。



NY Diaryでもたびたび書いてるけど

カフェの店員さんレベルでも、

「サービスしてあげてるんだから感謝してよね」

くらい労働者の地位が高い。

というかお金払う側が偉い感、が、さっぱりない(笑)



「お金が高いところから低いところへ流れていく」

そんなのは日本だけの幻想なのかな

とびっくりしますが

「お金を出す方が偉い、お金をいただく方が下」


という概念がないのが面白い。

たとえば、低い場所からいきなり大金を生むことも可能である、とか。



確かに、お金を支払って、欲しいものや必要なものをいただく



と思えば、お金と提供されるサービスは

等価であるべきですね。



それか、提供されるサービス(や才能)が

出された金額よりもはるかに上回るクオリティだったりしたら

そこに対して、

お金でもお金じゃなくてもいいんだけど、エクストラの評価を加えて返す



ということが

この、八方塞がりの縮小マーケットを

救う糸口になるんじゃないかと思うわけです。



それには

サービス(才能)を提供する側も

ただ、言われた通りのものをだらだら出しているだけではいけません。



他の人にできない

自分だからこそ提供できる

エクストラの何か、価値を


いかに生み出して行けるか?



それで得られるものはお金程度のものさしでは

測りきれないものがあると思う。




そう、

お金が一番偉いわけじゃないし

才能やお金以外の価値を提供する人も

よりクリエイティブに考え、新しい価値を作り出していく



という、サイクルを作っていくことなんじゃなかろうか。



日本でも、最近クラウドファンディングや、polka、VALUみたいな

既存の貨幣経済の枠を変えるような価値観が出てきてます。



これらは

これまでの貨幣感覚のままではなく

「お金以上(もしくは以外)の価値」を生み出すクリエイティブな考え方ができないと、なかなかうまくいきません。



そしてこのあとは

他にも、貨幣経済の根底を崩していくような

サービスやシステムがどんどん出てくると思います。


それがうまく使いこなせるかどうかは

また難しい問題ですが

いずれにせよ、そんな新しい時代で問われていくのは




「自分は世の中に何が提供できるのか

何が必要で、結果何を手に入れたいのか」




ということだと思います。

今、「お金が欲しい」

漠然とゴールになっている人が

人口のほとんどになっているのではと思いますが

それでは今後、心がどんどん迷子になっていく。



とりあえず今すぐ動かせない現実のことを

すぐになんとかできないとしても

(実はあっという間に変えられるんですけどね。

また語っていきましょう。)

今一度、



お金を稼いだその先に


何を得たいのか



もしくは、誰(どこ)に何を与えたいのか




という問いかけをしてみてほしいです。


結局ね、どうせ

お金の権力で物理的には解決できたとしても

人の心まで買うことはできない、というのも

この貨幣経済の側面なのですから。

(恨みという負の要素も同時に買っちゃったりしてたら、どっかで返ってくるし。)


それなら

初めから根本的に心を動かせたらよくない?

ということです。




とりあえずハリウッドの現場は

みんなが「いかにいい作品を作るか?」

ということに没頭しているらしいので


「いかにいい作品を作るかがゴールな場所」

で早く働きたいなぁ!!!



と、ワクワク勉強している近頃の私です。



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