今日はERA(日本エンターテイナーライツ協会)関係のミーティングがありました。


私はERAで理事の弁護士さんたちに混じって、「音楽部門パートナー」として協会の活動をしているのですが


やはり、
芸能界も
音楽業界も
スポーツ界も
ほかの業界も


「自分自身」や、「手に取れる物ではない価値」が商品である人たちが


「人格と尊厳ある才能という商品」
として認識されず
もののように所有されたり搾取されている
という問題が日本では残念ながらスタンダードで

(アメリカではユニオンのパワーが強いので、クリエイターやアーティストの地位が高いです。)

しかし、去年くらいから日本でもあちこちで
「エージェント制の導入を!」
という声が大きくなっており、時代が変わる節目にいると言えます。


が、今すぐエージェント制を日本に浸透させるのは不可能でしょう。


「事務所に所属すれば仕事も生活も面倒見てもらえる」

と思っている人が圧倒的に多いからです。
日本は、会社員でもそうですが

「年功序列」
「終身雇用」

など、会社にはいれば会社が保護してくれる
という価値観がとても根強い国です。


仕事ができようができまいが
同じ給料だったりする。

それって
「平等」だと思いますか?


みんな同じ扱い

運動会でも
おててをつないで同列一位でゴール!!

それって平等でしょうか?


こっそりサボってなんとなく日々をやり過ごしている人と
人より多く成果を出している人が
「平等」の名の下に
「同じ給料」を取る。

これって

なんて不公平で、理不尽で
夢のない話だな
って思えてならない。


私に関して言えば
だから、日本を出ることにしました。



ちなみにアメリカでは
「専属所属」という概念がありません。

アーティストが自分で各専門分野のエージェントを雇い活動しています。


・ブッキングエージェントを雇って仕事を確保し、
・マネジメントエージェントを雇って、現場のマネジメントをしてもらう

みたいな感じです。
やることめっちゃ多い!!


と思うかもしれませんが、
多いんです。やること。

日本で言えば、「フリーランス」はこういったことを自分でやっている人たちです。
私も12年、フリーランスでやっています。

去年7月から、マネジメント(どや茶ん)を案件単位で雇ってる形です。
これは、エージェント制と似ている話ですね。


しかしながら、日本では
所属形態の企業が多いですし
企業同士やメディアなど、アーティストの手の届かないところでの連携がガッツリありますので

アメリカのようにはいきません。
すでに連携ができているところへ
フリーランスとして食い込むには非常に高いハードルがあります。 


フリーランスで仕事していると
芸能事務所やマネジメントサイドが、所属タレントやアーティストのために、どのような作業をしているのかがよく見えます。

アーティストには、そういう雑多で
「アーティスティックじゃないところを見せない」
という親切なマインドが強い日本では
多くのアーティストさんが

裏でのスタッフの努力の正体を知らぬまま
待遇について不平不満をいってしまっていることも、実はたくさんあるのが現状です。


悪徳事務所もいるのは事実だけど
自分一人のために、見えないところでどのような仕事が行われてがんばってもらっているのかを
知らない人が多いのも事実です。


「エージェント制を導入しよう!!」

の流れで、事務所に反感を感じている人は
安易に
「そうだそうだ!!」
と賛成しちゃうかもしれませんが


エージェント制になると
お給料は保証されないし
自分で仕事を取ってくる力がないと厳しい。

もう売れている人は管理してくれる人を雇えばOKですが、「これから売れたい!」
という人にとっては、セルフプロデュース能力や人脈開拓能力も問われるし


何か不満や不都合があっても
「事務所がやってくれないせいだ!」

とはいえなくなってしまいます。
自己責任。
エージェントがちゃんと仕事をしないなら
クビにしてもっといい人を雇えばいい。
そういう自由が効くようになりますが

はたして
これが「自由でいい!!」

と感じるか

「えっ自分でやらなきゃいけないなんて。。」

と感じるかで
エージェント制が向いているか
不向きであるかがハッキリ分かれてくると思います。


海外ではそんなやり方が普通であるということになります。


ただ闇雲にアーティストの地位が高い
というわけではなく、
(アーティスト全体への理解は断然高いですが。)



最低給与というものも保証されないのがスタンダードの中、自分自身で手綱を取って自己責任において活動する。


だから地位が高いんです。


つまり自助能力が高く才能がある人は際限なく豊かになれるし、自助能力がない人は仕事がなくなっていく。
(うーん、とても公平だ。)


ざっくりいうとエージェント制ってそんなかんじ。
日本に導入するのだとしたら
まずアーティスト側の意識を
もう1、2段階アップデートすることが
必須事項になってくると思います。


現状の日本でやるとしたら

エージェント制に反対していそうな
プロダクションの方にむしろメリットが多く
アーティストサイドの方がデメリットが多くなってしまう、可能性が高いのではと思います。


とりあえず
事務所に入っている人は
やってもらってることを当たり前と思い込みすぎないで
何をやってもらってるかということを
知る努力をする、というのが
エージェント制を望む人として適切な一歩なのではないかと思います。


事務所は
お金や契約でアーティストを縛り付けることより
アーティストが「末長くお付き合いしたい!」と自然に思ってしまうような仕事をすることに注力すればいい。


これ公平じゃない?
(言うは易しですが。)


私自身、NYではエージェント制での活動が開始するところですが、日本によき情報を持ち帰れるといいなあと思っています。


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