毎日何かのイベントやらジャズセッションなんかを観に行ったり、刺激フル続きでしたが


たまたまのラッキーで、セレブなかんじのお部屋に昨日から8日間滞在。


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ゆったりと日本のプロジェクトに取り組めていて、なかなか有意義です。



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部屋から絶景。ルーフトップからエンパイアも見えます。



年明けからアメリカのヒットチャート勉強しなきゃと思って時々漁っては聴いてみてたんだけど、

サウンドはかっこいいけど、メロディがいい曲がほとんどなくて、


聴いてるうちに

イライライライライラ・・・


コードもみんな同じような簡単なループばっかでひねりゼロだし

メロディなんか、サウンドと歌手のうまさに頼ってばっかで、あってないようなものだし

歌詞の内容もあんまないし


(ラッパー系はNYに来て、まじですごいなぁ!と痛感しています。

頭の回転と、リズム感と、サウンド感と、メッセージ性・・・一体どんな脳みその構造になってるんだろうと思う。)


今こんなんじゃないとうけないの??

ほんとにこんなんが面白いの??



私には理解できない。


と、悩ましく複雑に思う日々。




そして、今日、珍しく作業用BGMにキャロルキングのTapestryを10年以上ぶりくらいに聴いてみたら



メロディは美しいし、コード進行も絶妙だし

演奏も歌もシンプルなのに、すごくエモーショナルだし


あああ、

何度聴いても美しい曲たち・・・

歌詞も内容重視だし。


まさに


Beautiful


こういう曲がヒットしてた時代もあったはずなのにね。

私はどんな時代の波にもまれようと、こういう、独創的で美しい方向のメロディを作り続けたい。



アメリカでも、

「最近のポップスはSucksだ。

  中身より見た目がいい歌手ばかり。」


という、たくさんのアメリカ人の意見を聞きます。



音楽家じゃない人たちからも、リサーチとしてたくさん話を聞いていますが、一般大衆の主な意見はそんな感じのようです。



サウンドや歌唱力の土台が全然違う点は

やはり日本よりすごいんだけど、


概ねの時代の雰囲気としては

日本もアメリカもだいたい同じような流れのようです。



好みはあるとしても

やっぱ、いい曲はいつになってもいいし

聴いてて幸せな気持ちになる。


今だけ受ければいいみたいな

考え方は、やはり私はできない。



そして、1〜3コードループみたいな

誰でも作れそうなものもほんとにストレスフルである。

そんな


すでにみんながやってるものをあえて新しく作る意味あるの?(新しくないし。)



と思ってしまう。



私が死んでからも、

「美しいメロディだね」

と人々に喜ばれ続ける音楽を作りたい。



100年後にも、

「今聴いても新しいね!」

と言われてる曲を作りたい。




私の思う「いいメロディ」の定義は



どんなに歌が下手な人が歌っても

「いい曲だねぇ!」とわかるメロディ



アレンジなんかなくて、

アカペラで歌ったとしても

「いい曲だねぇ!」と感動するメロディ



それが本当によきメロディだと思っています。

そういうものしか私は世に出したくない。



今、世界では、co-write といって

様々な分野に特化したミュージシャンが

チームで組んで、クオリティの高い1曲を仕上げる

というのが流行しています。

(ジャニーズ系で、作曲クレジットにたっくさん名前が入ってるのとか。)



つまり、


・トップライナー(メロディメイカー)

・トラックメイカー(アレンジャー)

・作詞家

・シンガー

・エンジニア


など、それぞれにひいでた人たちが組んで1曲を仕上げるんです。



それって、日本の音楽業界では

J-POP、と呼ばれる前の時代、80年代くらいまでの、めちゃくちゃ名曲が多かった時代に行われていたことで



今は、なんでもかんでも1人でできる人や

チームというよりバラバラで集めて組み立てて

みたいな形が、近年の日本では増えました。



でも、本来は

それくらい、「別々の才能」である

ということなんです。



「メロディメイカー」と

「編曲家」は


本来違う職業なんです。



たまたま、その才能を両立してる個性の人もいますが。


(作詞・作曲・歌、と3つこなす人が、「シンガー・ソングライター」と呼ばれますね。)



近年は、作曲と編曲がセットになっていることが多いですが

これは、本来少し不自然なんです。



作詞と作曲は、非常に近いところにあるけど

作曲と編曲って、だいぶ違う才能なのです。




そして、最大のポイントは、


サウンドは、継承したり学んだりするのが比較的容易なのに対して

(努力したらそれなりに一定のスキルは学べる)



メロディメイクに関しては

努力でなんとかなるとは限らない、

継承することがとても難しい特殊技能なのです。



7歳から、誰にも教わらずに

ある日突然作詞作曲をして歌い出した私


今でも同じ書き方をずっとしていますが

私の耳は、くっきりと、メロディだけを抽出して拾ってしまうようで


どんなにいいアレンジがされていても

メロディだけをくっきりと聴いていて

いいメロディかそうでないか、手抜きがされていないか、降ってきたのか湧いてきたのか



そんな風な聴こえ方 をするようです。



そんな耳で

今NYに来て、日々すごいプレイヤーや、すごいパフォーマーは、たっくさん出会えてるんですけど



「いいメロディを書く人」



に、全然出会えないんです(T-T)



いいトラックを作る人とか

すっごいかっこいいプレイヤーは

いっぱいいるんだけど



やっぱ、メロディをかける人というのは

そもそもの人口が少ないのかも。。



おそらく、メロディを重視してるのって

日本人の方がずっとメロディ(と歌詞)を聴いてるんじゃないかと思います。




でもさ、キャロル・キングとか

あんま有名じゃないけど、同じ系統で

私が大好きな、ローラ・ニーロとか


ビリージョエルとか

エルトンジョンとか


昔は、欧米にだって

そうそうたるメロディメイカー(ああ、みんなシンガーソングライターですね。)がたくさんヒットしてたわけで。




今は、アメリカは

メロディを重視する風潮はなさそう。

あるところにはあるんだろうか?


いるところにはいるんだろうか?

少なくとも、LAとかにはいそうだが、NYはなかなかいなさそうです。



でも、一般リスナーは

「今のアメリカのヒットチャートはSucks」



って言ってるし



ということは、やはり多くの人が

現状の音楽に不満を感じていて



実は、いいメロディを渇望しているのではなかろうか!?!?




私、出番ですかね。




なんちゃってね。

もし、そんな推測がバッチリ合っちゃってたりしたら

めっちゃ世界のニーズに応えられるじゃないか。




と、前向きな妄想に代えて、今日はおやすみしたいと思います。



新作CDのデザインが完了、

ミックスももう少しです!!




しほり