第031話 見つけたくって

 

       ゆきのの家は動物に囲まれ大所帯。日も暮れるまで栗拾いしていたゆきのくまくまに乗

     せられ、いぬいぬうさうさと栗拾いから帰るところだった。が、その暗い中で木からバサバ

     サ飛び立つ鳥を見て驚きかける。その鳥がひらっと落とした羽は、青くきらめいていた…。

      すずは、行人のしている朝稽古の音で目覚める。北の主と対決した時にずいぶんと勘が

     っているのに気が付き始めたようだ。すずは「島に来た時よりずいぶんとたくましくなった」と

     思っていたが、「島から帰ったらどうしても勝ちたい人がいてね」という行人の横顔にドキッと

     し、それを寝ぼけてると思って顔を洗いに行こうとする中「早く帰れるといいね」と笑顔を見せ

     応援してくれる。だが、行人はその笑顔に嫌な気分になりかけていた。

      すずが顔を洗っているとゆきのとその一行に出くわす。きらめく青い羽を見せるゆきの

     「伝説の青い鳥」を見たと言って、青い鳥探しにすずを強引に連れていきながら、うさうさ

     行人の伝言を任せる。

      その頃、行人は朝稽古を終え、からあげさんからお茶をもらうが、稽古中の話が「正々堂々

     と大牙さんに勝ちたい」という話に変わっていた。そこへうさうさが来ると、伝言どころか「行人

     も手て」とあっさり巻き込もうとする。ちなみに、この回が行人のUMA(未確認生物)好き

     が明らかになる話だった。ていうか、行人から言わせれば、からあげさんたちも十分に未確認

     生物なだけど…。で、その行人は、すずも強引に引っ張られたんだろと言いながら、うさうさ

     を連れて切らした分の薪を拾いに行くのだった。

      一方、すずは向かう途中にゆきのに「行人が他の女といちゃいちゃしてないか心配になら

     ないの」とか攻められた挙句、ごまかし逃げ様にゆきののスピードを追い抜きあさっての方向

     に行きかけるなどの場面もあったが、そのゆきのの目撃場所に着く。が、かがみんフクフク

     とたかたかを連れて温泉のある月見亭に遊びに行っているため、いぬいぬの鼻が頼り状態。

     ちなみに、ゆきのが動物博士であることも、この回が初出だったりする。そして行人が朝の稽

     古時のことを思い出しながら薪を拾っているのを他所に探していたが、小瑠璃(スズメ目ヒタ

     キ科ツグミ亜科)と間違えたりしていた。ゆきのは、ちっちゃい頃にちかげに読んで貰っていた

     メーテルリンクの童話(幸せになれるのはお話の中の創作)に憧れ、誰もまだ見つけていない

     動物とお友達になれるだけでも幸せなことなんじゃないかとゆきのらしい意見を言う。すず

     本気にしてたらしく「子供じゃないんだから」というゆきのの発言で、思ずショックを受ける…。

      そんな中、実際にいたらどんな幸せを望むのかとそのすずに尋ねるところで、いぬいぬは羽

     のにおいを見つける。誰にも見つからなかったのは、おそらく青い鳥が梅梅みたいに、かなり

     おくびょうな性格だったからと思いながら、すずにおどろかないように静かにかつふれんどりー

     に近づくのよと促すが…。そのゆきのが思わず大声で「かわいいっドキドキ」と叫んで驚かして、逃

     がしてしまうのだった。言ってた本人が驚かしてどーする… 汗 そのままハートマークの目を

     して、太めで愛らしい鳥を追い回すゆきの。それを追うすずくまくまいぬいぬ…。すると、

     急斜面にうっり入り込む。その急なあまりに滑っていく挙句に、亀裂に入り込み―――

     その二人と二匹は大きめで深い穴に落ちて、気絶しかけていた―――

 

 

       鼻血回数  00回

       01巻目累計 11回

       02巻目累計 11回

       03巻目累計 05回

       04巻目累計 05回

       05巻目累計 10回