どうもゴールドコーストからこんにちは。

昨日、HOTAという美術館に入っている映画館で、Minamata という映画を見てきました。日本では2021年9月23日公開のようです。
 

私は小学5年生くらいの頃に、母に連れられて、水俣病の展示会を見に行って、心にすごく響き、強く印象に残っていたので、この映画ができると聞いたときは、絶対に見に行きたいと思っていました。

 

Johnny Depp制作・主演でしたが、Bill Nighyをはじめ、日本人側も、真田広之、國村隼、加瀬亮、浅野忠信など、驚きの豪華キャストの映画でした。また音楽は坂本龍一。ヒューマンドラマにぴったりの音楽が素晴らしかったです。映画の元になった事実関係は後ほど説明します。

 

フォトジャーナリズムの持つ力を再認識すると共に、国や行政や企業の、社会への責任を強く実感する作品でした。Johnny DeppやBill Nighyの無言の演技が素晴らしく、彼らの目が語る感情に、胸にぐっと詰まる思いがこみ上げてきました。
フォトジャーナリストの命がけで使命を全うする姿に、心を打たれました。大金をぶら下げられても、真実を追求するためには人の道を踏み外さない芯の強さ。家庭を顧みず、心の傷とも闘いながら、それでも人の心に訴えかける写真を撮り続けたユージーン・スミスが、求め続けた答えの一片がこの映画に凝縮されていたように思います。白黒の写真の力強さにも感動しました。

 

映画のエンドロールまで席を立たずに見てほしいと思います。世界中で展開される産業汚染の写真が数々紹介され、問題は一つではないということが強く心に響き、揺さぶられました。日本での水俣病裁判が前例となり世界の公害裁判に影響を及ぼしてくれることを祈るばかりです。また、社会の問題にせず、私たちの日常で使用せざるを得ないような有害物質の処理、リサイクルなどをきちんとすることが、全体の意識改善につながると思い、他人事にせず、当事者意識を持って生活することの大切さを感じました。

 

是非、一度は見ていただきたい映画のひとつです。

 

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<William Eugene Smithの肖像 画像引用:icp.org

 

Johnny Depp演じるユージーン・スミス (William Eugene Smith)は、第二次世界大戦中にサイパン、沖縄、硫黄島などへ派遣された戦争写真家であった。この時に受けた怪我やPTSDが原因でアルコール依存症となる。
戦後、時の大事件から一歩退き、日常にひそむ人間性の追求や人間の生活の表情などに興味を向け、1947年から1954年まで、雑誌『ライフ』で「フォト・エッセイ」という形でそれに取り組んだ。
ユージーンと親交のあった元村和彦が同年秋に渡米した際、ニューヨークでユージンらに来日して水俣病の取材をすることを提案した。パートナーのアイリーンと共に来日・移住する。そして水俣病の取材中、命がけで撮った写真が、LIFEに掲載されたことや写真展を行ったことで世論を後押ししていく。
アイリーンと共に、水俣へ移住した年の1971年12月に撮影された、胎児性水俣病の少女を母親が抱いて入浴させている写真「入浴する智子と母」は、ユージーンの『水俣』の写真の中でも名高い1枚とされる。1971年、新潟水俣病一次訴訟の判決があり、昭和電工は有害なメチル水銀を阿賀野川に排出して、住民にメチル水銀中毒を発生させた過失責任があるとして、原告勝訴の判決が下された。
これは、公害による住民の健康被害の発生に対して、企業の過失責任を前提とする損害賠償を認めた画期的な判決となった。
1973年4月には西武百貨店池袋店でユージーンの写真展「水俣 生―その神聖と冒涜」が開催された。
1987年、水俣病第3次訴訟で、熊本地裁がチッソとともに初めて国と県の責任を認め、総額6億7,400万円の支払いを命じる。
(Wikipediaより引用・抜粋・一部編集)

 

映画Minamata公式ウェブサイト (https://longride.jp/minamata/)

 

 

 

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