やばい女
コウが小6のときのお話です。
の続きです。
最初からはこちら。
【登場人物】
●翔くん:コウの4才下。うまく喋れないタイプの男の子。
●翔子さん:翔くんの母。
●猛くん親子:コウの5歳下の男の子。他害が多いが、お母さんは気にしていない。
●サトシくん親子:コウの3歳下の男の子。コウによく懐いている。お母さんは物静かな人。
第1章【第10話】
と不気味な笑顔で聞いてくる翔子さん。
コウのせいで自分の息子がケガをした…
と言いたいのだと思ってたのですが、
その後の言葉を聞くと、
どうも違うような気がしてきました。
『コウくんって、サトシくんと仲良いんですかー?』
『翔よりサトシくんと仲良いんですかー?』
あぁ…たぶん翔子さんは…。
コウに、
サトシくんより翔くんと
仲良くしてほしいんだろうな…![]()
翔くんが猛くんにケガさせられたことより、
コウが翔くんよりサトシくんを守った
その事実が許せないんだろうな…。
でも、そんなこと言われても私としては
知らねーよ
って感じです。
コウが誰と仲良くするかはコウが決めるし、
それに私が口を出す権利は
障害児と言えどもありません。
私ははっきり伝えました。
『それはコウが決めることなんで、私は分かりません。
そんな話しないですし』
『えっ?会話しないんですかー?
コウくんお話あまりできないタイプですかー?
うちの翔もなんですよー!』
『会話は普通にできますよ。私がそこまで干渉しないだけの話です
』
嫌味のつもりで言ったんだけど…
まったく効果なし。
さて…どうやって別れようかな…。
目を泳がせてふと
翔子さんの後ろの方を見ると、
衝撃的なものを見てしまいました。
校庭のど真ん中…
そこに翔くんが立っていたのですが…
周りの子達がキャーキャー騒いでいます。
翔子さん気づけよ。
後ろ振り向けよ。
お前の息子大変なことしてるぞ?
でもやっぱり彼女は気づかず、
私に『LINE教えてもらえますー?』
と言ってきました。
もうたまりかねて、本人に言いました。
『あの…いいんですか翔くん…。
校庭のど真ん中で放尿してますけど』
『えっ?!』
…そう。
翔くんは校庭でパンツを下ろし、
無表情で立ちションしていました。
一方コウは翔くんには興味が無く、
校庭の隅にある
ブランコを一人漕いでいました。
『ちょっと翔!何やってんのー!!』
と翔子さん。
周りの目もあるだろうし、
このどさくさに紛れて退散しよう…
とブランコのほうへ向かおうとしたのですが、
翔子さんは翔くんのほうへは行かず、
あくまで口で
『ズボンはきなさーい!』
と言うのみ。
そして私のほうを再び向き、
『えーと…あ、そうだ!LINE教えてください
』
これはもう、
LINEを教えなきゃ帰してもらえない。
どっちみちもう同じ学校には通わないし、
LINEだけ教えて無視すればいいか…![]()
私はLINEと引き換えに
ようやく解放してもらえました。
これがやばい女、翔子さんとの出会いです。
続きます。
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